"盗撮で脅した夫と1億円超の301号室" 第14話
「かずみさん、しっかりして」
彼の目は全く揺らいでいなかった。
むしろ、ややかにっていた。
彼ははっきりとした調で言った。
「これはむしろ、好都だよ」
私は顔をげ、信じられないいで彼を見た。
「ええ?何が好都なの?あなた狂ったの?」
たけしさんは計を私のに突きした。
「この計。あいつは持っていけなかっただろう。僕がちはだかって、置いてかせたじゃないか」
私は記憶をたどり、頷いた。
「そう、そうだったわね」
たけしさんは笑みを浮かべた。
「そう。この証拠のオリジナルは、今俺たちのにあるんだ。あいつのにあるのは、クラウドにアップロードされたコピーだけだ」
たけしさんは計からメモリーカードを抜き取りながら、言葉を続けた。
「かずみさん。夫婦のでも、なしに撮る盗撮は派な犯罪だよ。その、これで脅迫までした。これは罪がもっとくなる」
たけしさんの声に力がこもった。
「それに画の半を見てみろ。あいつが刃物を持って暴れるところ。僕に刃物を振り回すところまで、全部撮れてるじゃないか。これは特殊暴の証拠だ」
ああ、そこまで考えが及びなかった。
カメラが私の愚かぶりだけを撮ったのではなく、夫の犯罪現までそっくりそのまま記録していたという事実に、私は言葉を失った。
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たけしさんはちがり、自信に満ちた声で言った。
「あいつは今自分が持っているのが切り札だとってばらまくと脅迫しているけど、実はそれは自爆ボタンなんだよ」
彼は力く頷いた。
「それを警察に持っていけば、倫だの何の言うに、あいつが先に逮捕されるよ」
呆然としていた私のののが、れていくような気分だった。
私はすがるように彼を見た。
「本当なの?」
たけしさんは笑顔で答えた。
「もちろん。僕がに働いていたのやつが浮気がばれて婚したんだけど、その事故を理由に訴訟して、逆に額の慰謝料をもらったのを見たよ。法はったより被害者の方なんだ」
彼はメモリーカードを指先で弾いた。
「特に、こういう法撮物にはね」
彼はメモリーカードをしっかりと握り、私を見てにっこりと笑った。
「かずみさん、弁護士に会いにこう。あいつに、自分の策略で自分が破滅するというのがどういうことか、見せてやろうぜ」
そのの午、私たちはたけしさんが調べてくれた弁護士事務所を訪れた。
たけしさんが差ししたメモリーカードと脅迫メールを検討した弁護士は、呆れたように苦笑いを漏らした。
弁護士は類を置き、私たちに向かって言った。
「ああ、ご主、なかなかやりますね。ご自分の墓穴を随分く掘られたもんだ」
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弁護士は鏡をかけ直し、確信に満ちた調で言った。
「奥さん、何も配することはありませんよ。これは法に収集された証拠なので、婚訴訟でご主が使うこともできません」
弁護士は力く付け加えた。
「むしろ、ご主がカメラ盗撮、脅迫罪、特殊暴で刑事罰を受けることになります。画を拡散させた瞬、即刻逮捕です」
弁護士の言葉を聞いた瞬、10の胸のつかえがりるようだった。
怖くてブルブル震えていた自分が、馬鹿みたいにじられるほどだった。
たけしさんは私のをぎゅっと握り、元で囁いた。
「ほらね、僕が守るって言ったでしょう。あいつはもう終わりだよ」
弁護士事務所をて、でに帰る途だった。
私の携帯話が再び鳴った。
画面を見ると、加藤圭からだった。
さっきまでは神からの呼びしのようだったその名が、今では取るにらない羽虫のようにじられた。
私はたけしさんを見つめた。
たけしさんが力く頷いた。
私は呼吸をして、通話ボタンを押した。
話の向こうから、りに満ちた声が聞こえてきた。
「おい、なんで返事がないんだ?画見たんだろう。怖いのか」
夫は矢継ぎに脅迫を続けた。
「今すぐ荷物をまとめてていけ。さもないと、今すぐグループチャットに投稿するぞ」
受話器の向こうから、息巻く声が聞こえてきた。
以の私なら「あなた、ごめんなさい」と謝っていただろうが、今の私はもう以のかずみではなかった。