"50万円の化け物屋敷を買った孤児" 第9話
入学式の朝、マキはケ太の制にアイロンをかけていました。
「じっとしていろ、襟りが曲がってるぞ」
マキはケ太の制の襟りを直しました。
「これが私ののだったんだ。うちの孫が制を着るのを見ること……」
「おばあちゃん、孫じゃないじゃないですか、まだですよ」
マキはケ太の方を睨みました。
「孫ってのは何だい? 血が繋がってなきゃ孫じゃないのかい?」
ケ太はマキの方をもみました。
「おばあちゃん、僕学で1番になりますから!」
「1番なんていい、健康でいてくれれば……」
ケ太は約束を守りました。最初の試験で学1番を獲得し、特クラスに選抜されてエースとして活躍しました。成績表を持ってきた健太はマキのに膝をついて座りました。
「おばあちゃん、僕1番になりました」
マキは成績表を受け取り目をこすりました。
「字がさくて見えないよ。本当なのかい……?」
「はい、はい。本当ですよ」
マキは成績表を胸にしっかりと抱きしめました。
「うちの健太は才だ……才だよ……」
週末になると2はしく買った級に乗ってドライブにきました。辺にもき、にもき、美しいも探して回りました。
「おばあちゃん、ここのカルビチム美しいです」
「お、そうか。いい、じゃあ頼んでみな。おばあちゃんのにうかわからないけど」
「まずかったらうちのの豚汁をべればいいさ」
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2は顔を見わせて笑いました。
あるの夜、マキとケ太はタワーマンションの庭園にがりました。町の夜景が目のに広がっていました。ケ太はすりによりかかりながら言いました。
「おばあちゃん、僕たち本当に成功しましたね」
「そうだよ、まるでのようだね」
「ですよ、僕たちが成し遂げたんです」
マキはケ太のを握りました。
「おがいなかったら、私は今も商で膝を抱えて豚汁を煮ていたことだろう」
「おばあちゃんが僕を拾ってくれなかったら、僕はまだ端で飢えていたでしょう」
2はお互いを見つめいました。
「私たち、お互いの福の神だね」
「はい、そうですよ」
マキはケ太を抱きしめました。きらめく夜の、2のが1つになりました。
平な々が続いていたあるの午でした。マキがリビングのソファに座ってテレビを見ていました。玄関のチャイムが鳴りました。
「どなたですか……?」
返事はありませんでした。マキはちがり、玄関のドアをけました。ドアのには見覚えのある顔がっていました。赤茶けたジャンパーに何も呂に入っていないような格好でした。マキの顔がこわばりました。
「おは……ひろし……」
親孝な息子が帰ってきました。マキはドアを閉めようとしました。ひろしは素くをドアの隙に挟み込みました。
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「お袋、ちょっと待ってくれ。俺の話を聞いてくれよ」
「聞く話はない、てけ!」
「お袋……!」
ひろしはドアを押し破ってに入ってきました。リビングを見回すと笛を吹きました。
「へえ、噂通りだな。お袋、持ちになったんだな」
マキは歯をい縛りました。10も顔を見せなかったくせに、今頃何しに来たんだ?
「事があったんだ」
ひろしは涙を拭うふりをしました。
「事業に失敗して借取りに追われてるんだ。にそうなんだよ……」
「俺がのうとったことか!」
ひろしはマキのズボンの裾につかまりました。
「1度だけ助けてくれ……今泊るところもないんだ」
マキはひろしを見ろしました。親幸者ではあっても、お腹を痛めて産んだ息子でした。たく追い返そうとしたが揺らぎました。
「今1だけだ。の朝にはていけ……」
ひろしの目がりました。
「ありがとう、お袋。本当にありがとう……」
夕方になり、ケ太が学から帰ってきました。玄関で見慣れない男の靴を見て眉を潜めました。リビングに入るとソファに横になってテレビを見ているひろしが見えました。
「あなたは誰ですか……?」
ひろしは顔を向け、ケ太をからまで見ました。
「おがそのガきか……何だって? お袋をどれだけたぶらかしたんだ? このにみついて……習ったことは棒か?」
マキが台所からびしてきました。
「こらひろし、言葉に気をつけろ!」
「お袋、こいつは誰なんだよ……なんで俺たちのにんでるんだ?」