みかん小説
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"50万円の化け物屋敷を買った孤児" 第4話

本社は契約をひったくり、満面の笑みを浮かべました。

「良い決断だったよ、おばあちゃん。良い取引だった」

に戻ると、噂はあっというに広まりました。

「マキばさんがの幽霊敷を買ったそうだぞ」 「何だって? あそこ幽霊がるって噂なのに……」 「いや、子供の言葉を聞いて涯の貯を全部棒に振ったらしいぞ」

主たちがひそひそと話しながら舌打ちをします。マキは背から注がれる線に肩をすめました。

その夜、マキはガランとしたに座り、井を見げました。

「私はどうかしてた……本当にどうかしてたんだ……」

ケ太が箒を持ってづいてきました。

「おばあちゃん、悔してる?」

悔してないと言ったら嘘になるわね」

しだけ待っていてください。僕が全部うまくやりますから」

マキは首を横に振りました。

「もういい、覆に盆に返らずだ。おのせいにはしないから、その話はやめろ」

ケ太は箒をろし、マキのに膝をつきました。

「おばあちゃん、僕を信じてくれてありがとう。必ず恩返しします」

マキはケ太のを乱暴に撫でました。

「分かったよ、この野郎……」

次のから、2の廃墟へ登りました。雑を抜き、崩れた根をに塞ぎ、苔のえた壁にペンキを塗りました。ケ太はペンキのついたで額を拭いながら言いました。

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「おばあちゃん、ここがすぐに豚汁の聖になりますよ」

「豚汁の聖だって? お客さんが来てこそだろうに……」

マキはブツブツ言いましたが、元ががりました。

、マキは夜けから汁を煮込み、客を待ちました。しかしまで豚汁をべに来るは誰もいませんでした。昼が過ぎ、夜になってもはガランとしていました。ハエがブーンとび回っていました。マキは空の子を眺めながら面を掃きました。

「私はどうかしてた……本当にどうかしてた……」

ケ太は黙々と器を拭いていましたが、エプロンを脱ぎました。

「おばあちゃん、ちょっとってきます」

「こんなにどこへ……?」

「お客さんを連れてきます」

ケ太はあらかじめ作っておいたチラシの束を持ちげました。ケ太はり、建設現ちました。事事務所のをうろついて、鈴てくるのを見つけました。ケ太は鈴ちふさがりました。

「課さん、僕のこと覚えてますか? 豚汁定で会ったじゃないですか」

はケ太を見ろし、目を細めました。

「おや、あの坊主じゃないか。ここはどうかしたのかい?」

「僕のおばあちゃんがこのくでしい豚汁定いたんです。それで課さんの現の作業員たちのご飯、僕たちが作ります。

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この辺りで1番美しくていです」

はチラシを受け取り、失笑しました。

「おい坊主、そんなことはがやることだ」

「美しくなかったらおはもらいません! 1度だけチャンスをください!」

ケ太はげました。鈴はケ太をしばらく見ろしました。気なまなざしが気になりました。

「1度だけだ。美しくなかったらそれでおしまいだ」

ケ太はパッと顔をげました。

「ありがとうございます!」

11の納品を始めてから1ヶが経ちました。マキの腕る特製豚汁定は、建設現の作業員たちのコミで広まりました。

「ここの豚汁は最だ。肉もたっぷり入ってるし、汁が本当にうまい」

昼になると作業員たちがを登ってに押し寄せました。20、30、いつのにか席がりず、で座ってべるまでてきました。マキは鍋を運びながらしきりに汗を拭いました。

「ああ、気が抜ける暇もないわね」

ケ太は素いた器を片付けながら言えました。

「おばあちゃん、良いことですよ。お客さんがいってことは良いことですよ」

「それにしても、こんなにたくさん来るとはねえ……」

マキの顔に久しぶりに笑顔が咲きました。膝は相変わらず痛むものの、からっぽのでハエを追っていたよりは100倍ましでした。

あるの午のドアがガラッときました。

見慣れた顔が入ってきました。当たり産の本社でした。

本社内を見回し、舌打ちをしました。

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