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"10倍の下剤と検事になった嫁" 第3話

しかし結婚してこのに入った瞬、彼の態度はたく豹変したのである。

義父の正尾が脳梗塞で倒れ、寝たきりになったのが全ての始まりだった。

は腕を組み、私を見ろした。

「おにいるいんだから、親父の介護をするのは当然だろう」

はそう言って、私に義父の世話を全て押し付けた。

義母もまた、ややかな線を私に向けた。

男の嫁なんだから、修習なんて辞めてにいなさい」

朝は5に起きて族全員の事を作り、掃除と洗濯をこなす。

そして義父のおむつを替え、体を拭く毎

机に向かえるのは、族が寝静まった夜だけだった。

修習の厳しい課題と介護の両は、私のと体を確実に削っていった。

さらに私を苦しめたのは、夫の自然なだった。

は玄関で靴を履きながら背を向けたまま言った。

「最残業が続いていて帰りが遅くなる。も休勤だ」

そう言って健に寄り付かなくなった。

しかし洗濯にされた彼のワイシャツからは、甘いの匂いがしていた。

スーツのポケットには、見らぬホテルの領収が入っていたこともある。

義父の介護に苦しむ私を嘲笑うかのように、彼はで別の女性と楽しんでいたのだ。

義母もそれに気づいているはずなのに、男である健切責めなかった。

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義母はため息をつきながら私を睨んだ。

「男のは仕事で疲れているんだからしの息抜きは当然よ。あなたが至らないからよ」

それがこのの常識だった。

それでも私がず、じっと耐え続けたのには理由がある。

つは義父への同だった。

義父は言葉を話せなくなっていたが、いつも申し訳なさそうに私を見ていた。

私が体を拭くと、自由なで私の袖をそっと握りしめるのである。

その震えるは、き父の最なって見えた。

私をただ方のように頼る義父を見捨てることはどうしてもできなかった。

そしてもうつの理由は、このには隠された秘密があったからだ。

介護を押し付けられて半が過ぎた頃。

私は義父の部の片隅にある引きしの奥で、古い通帳を見つけた。

それは義父のと介護保険のが振り込まれる座のものだった。

義母は親族が集まる席でいつも涙ぐんでいた。

「介護にはおがかかって変なのよ。私の貯も底をつきそう」

そう言って同を買っていたのだ。

しかし、こっそり通帳の記帳欄を見た私はわず息を呑んだ。

引きされている額が、実際の介護費用と全くわなかったのである。

級な着物の購入履歴、級レストランや旅会社での支払い。

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そして見らぬ座への定期額の送記録。

義母は寝たきりの夫のおを、自分の贅沢のために横領していたのだ。

通帳の審な記録を見つけたから、私の常は証拠集めのに変わった。

義母が美容院にかけている、夫が休にゴルフと言ってかけている

私はを静かに探し回り、しずつ真実の欠片を拾い集めた。

夫のクレジットカードの

義母が隠していた義父名義の別の座の通帳。

それらをスマートフォンで撮し、クラウドの鍵付きフォルダーに保した。

誰にも見られないようにしずつ、しずつ。

私はただ泣いて耐えるだけのい嫁ではない。

法律としてに流されず、確実に相の罪を証する。

そのために私はこので何もらない従順な嫁を演じ続ける決をしたのだ。

義母と夫がいつか尻尾をすそのまで静かに記録を集め続ける。

それは私なりの孤独な戦いだった。

試験官の声が会に響いた。

「試験を始してください」

私は静かに目をけ、過の記憶を振り払った。

目のにある問題用にペンをらせる。

これまで積みげてきた識と、毎晩削ってきた

たい言葉に耐えながら研ぎ澄ませてきた静さ。

その全てを今この瞬にぶつけるのだ。

私のは驚くほど冴え渡っていた。

朝の台所での来事も、義母の絶叫も今はの片隅に追いやっている。

ただひたすらに目のの問題と向きった。

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