"雑炊を疑った息子とノロ陽性の判定" 第16話
先ほどまで母さんが犯だと声で触れ回っていた彼の顔から、急速に血の気が引いていきます。
「そんな、じゃあなんで美咲は急にお腹を。」
健太がすがるような目で医師を見げました。
佐々医師はスクリーンを切り替えました。
次に映しされたのは、丸い形をしたウイルスの子顕微鏡写真でした。
「原因は、非常に染力のいノロウイルスです。」
ノロウイルス。
その言葉を聞いて、待席の族たちがざわめきました。
「奥様が発症された刻とお事を取られた刻。」
佐々医師は説しました。
「その隔はすぎます。」
医師は断言しました。
「毒ではなく、すでに体内に潜伏していたウイルスが、そのの夜に発症したと考えるのが医学に妥当です。」
完璧な論理でした。
私がので推測していた通りの事実が、専のから次々と証されていきます。
美咲さんは子のでさく震えていました。
彼女の顔は真っ青で、自分の膝ので組んだをく握りしめています。
彼女は気づいたのでしょう。
自分がどれほど浅はかな偏見で私を傷つけていたかに。
お義母さんの作りなんてで怖い。
あれで作ったものなんてべたくない。
そうやって見していた私の料理が、実は病院の施設よりも全に管理されていた。
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彼女が信じていた自分のい込みが、音をてて崩れった瞬でした。
美咲さんは私の方を振り返ることもできず、ただじっと俯いていました。
周囲の族たちの線が、今度は健太に突き刺さります。
先ほどまで私をたく睨んでいたたちが、今度は「よくも母親に濡れを着せたな」という軽蔑の目で彼を見ていました。
健太はその無数の線に耐えきれず、子にく沈み込みました。
額にはじっとりと汗が浮かんでいます。
私はそんな息子の姿を最列の席から静かに見つめていました。
胸がすくようなびはありません。
ただ、自分の蒔いた種を刈り取る息子の姿をれにうだけでした。
事実を確認せず、だけでを裁こうとしたの、これが末です。
「ではなぜ、当院の産婦科病棟でノロウイルスが広がってしまったのか。」
院が再びマイクを握り、いをきました。
部の空気が再び緊張に包まれます。
もし部からの事ではないのなら、誰がこのウイルスを病棟に持ち込んだのか。
族たちのにと疑暗鬼が広がります。
「保健所と当院の染対策チームが、発症者の履歴を詳細に調査しました。」
院はスクリーンを指しました。
「その結果、あるつの共通点が浮かびがりました。」
スクリーンに産婦科病棟の見取り図が映しされました。
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赤い印がつけられているのは、病棟の奥にある族用トイレと湯でした。
「最初の発症者である本様の奥様を含め、染した方々の病は、この共スペースのくに集しています。」
院はポインターで赤い印を指し示しました。
「ノロウイルスは、染者の嘔吐物や便から、すりやドアノブを介して広がる接触染が主な経です。」
院は推論を述べました。
「誰かがこのトイレを使用し、ウイルスが付着したで共部分に触れた能性が非常にいと考えられます。」
私はその説を聞きながら、ある嫌な予をじていました。
美咲さんが最初にお腹を壊したのは、私が雑炊を持っていくののことではない。
もし、すでにウイルスを持っていた誰かが、病に入りしていたとしたら。
健太の肩がさくねました。
「俺。」
健太が蚊の鳴くような声で呟きました。
その声はマイクを通していませんでしたが、静かな部ので周囲の々のにはっきりと届きました。
院は健太のその呟きを聞き逃しませんでした。
「本様のご主、奥様が発症される、あるいは当に、ご自のお腹の調子が悪かったことはありませんでしたか。」
健太は息をみ、顔をさらに青ざめさせました。
美咲さんも驚いて隣の夫を見げます。
「いいや。」
健太は震える声で否定しようとしました。
「俺はただ、しお腹が緩かっただけで。