"雑炊を疑った息子とノロ陽性の判定" 第5話
夫がきていた頃は、そんな健太をよく叱っていました。
「健太、でくな。」
夫のい、しかし威厳のある声が今でもに残っています。
「まず事実を見なさい。誰かのせいにするに何が起きたのかを自分ので考えろ。」
けれど、7に夫がくなってから、健太は私に対してどこか圧になりました。
親父がないから俺がしっかりしなきゃ、という気負いがあったのかもしれません。
しかしそれは私を1のとして尊するのではなく、ただ見して自分のい通りにかそうとする態度に変わっていきました。
特に美咲さんと結婚してからは、その傾向がくなりました。
美咲さん自は決して悪いではありません。
ただ彼女はし神経質なところがあり、昔のである私のやり方をのどこかで潔だとっている節がありました。
以私が作りの野菜ジュースを勧めた、彼女は困ったように笑ってこう言いました。
「ありがとうございます。」
美咲さんはジュースを見つめました。
「でも、販の滅菌パックの方が成分も定していてなので。」
その言葉の裏にある、素の作りは信用できないという本音を、私は静かに受け止めるしかありませんでした。
だからこそ、昨の雑炊は私にとって特別ながあったのです。
広告
彼女がべたいと言ってくれたから、私は持てる識と技術の全てを使って、最も全で消化の良いものを作ったはずでした。
計の針が午3を回りました。
私は居のソファに座り、じっと壁の計を見つめていました。
健太からは美咲さんの体調についての追加連絡は切ありません。
来ないでくれと言われた以、私から病にくことはできません。
しかし、昨まれたばかりの孫のことがどうしても気にかかりました。
お腹を壊している母親から母乳はめているのだろうか。
ミルクに切り替えているのだろうか。
私は迷った末、健太の携帯ではなく、病院の代表番号に話をかけることにしました。
健太を刺激せず、ただ護師さんに孫の様子をしだけ聞きたかったのです。
「はい。民病院です。」
受付の女性の声がました。
私は産婦科のナースステーションに繋いでもらうよう頼みました。
しばらくの保留音の、話にた護師の声はらかに焦燥に満ちていました。
「はい、産婦科です。」
護師の声はでした。
「々お待ちください。田さん、3番ベッドにしいタオルと消毒液を。」
話の向こうから慌ただしい音と、誰かの切羽詰まった声が聞こえました。
「申し訳ありません。」
護師は話に戻りました。
広告
「本様のご族ですね。現病棟が非常にて込んでおりまして。」
護師の息ががっています。
私はセンター代の経験から、そのバタバタした空気のを瞬に察しました。
ただの忙しさではありません。
現で予期せぬ緊急事態が起き、全員が対応に追われているの特の緊迫です。
産婦科の午3は、通常であれば回診も終わり、比較落ち着いている帯のはずです。
それなのにこの騒ぎはどういうことでしょうか。
「美咲の具が急変したのでしょうか。」
私が尋ねると、護師は瞬言葉を詰まらせました。
「いえ、本美咲様は現点滴で、おもがりつつあります。」
護師は慎に言葉を選びました。
「ただ。」
私は話を握るに力を込めました。
「もしかして。」
私は声のトーンを段階落とし、静かにしかしはっきりと尋ねました。
「美咲さん以にも、同じような胃腸炎の症状がている方がいらっしゃいますか。」
話の向こうで護師が息をむ気配が伝わってきました。
1、2秒、息苦しい沈黙が流れました。
本来なら、いえそのようなことはありませんと即答すべき面です。
しかし、護師はらかに戸惑っていました。
「申し訳ありません。」
護師は声を潜めました。
「の患者様の状況については、お話でお答えすることができません。
」
護師は事務に続けました。
「ご族の方にはほど、担当医からご説のを設けさせていただきますので。