"15年間の車椅子詐欺、夫の足が立った日" 第11話
という空気をじ取った弘は、これ幸いとばかりに声のトーンをさらにきくして騒ぎ始めた。
「聞いてくれ……この女はひどいんだ! 子活の俺を、こんな危険な坂から突き落として殺そうとしたんだ! ああ、が痛い……!」
弘は周囲にいた々に、私いかにひどく、で酷なであるかを、げさな振り振りを交えて声で訴えた。 周りのも、その同を誘う芝居にすっかり気圧され、私をたい目で見始めた。
そこへ、騒ぎを聞きつけた病院の受付係の女性スタッフが、困惑した顔でで駆けつけてきた。
敷内での騒ぎに、体何事かと女性スタッフは周りのに尋ねる。 「どうしました!? これは、何の騒ぎですか……?」
周りのがその女性スタッフに、子の男性と、その妻である私が揉めているようだと説した。 子の男性……? そう言いながら、女性スタッフはちらりとに座り込む弘の顔を見た。 「あぁ……あの方、ですか?」
その女性は、苦笑いを隠せないような、呆れ返ったような複雑な表を浮かべて言った。 あのは子に乗ってはいるけど……なぜか、この病院で受診するわけでもなく、いつもリハビリ科でもなく、1階の受付の女性たちにしつこく声をかけて、話をつくろうとするんですよね……迷惑しているんです。
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その言葉に、周囲の空気が瞬で凍りついた。 「おい……待ってくれよ」 弘は自分のが悪くなるのをじ取り、あわてて受付の女性を止めようとした。
「弘、黙ってちょうだい!」 私は弘を鋭く睨みつけ、受付スタッフに向かってさらに問い質した。 用事もないのに、ですって……? 弘はこの診察カードを使って、こちらに通院していると言っていますが……。
私は古い診察券を見せながら聞いてみた。 通院……? そちらの男性は、通院なんかしていらっしゃいませんよ。そもそも、その診察券、随分昔の、当院が統移転するのものじゃないですか……!
女性スタッフは私に憐れむような目を向けた。 あなたは、奥様ですか? 正直、こちらの男性を入禁止にしたいのですが……別に診察を受けるわけでもないのに、無駄話をしに来て、彼が何をしたいのかさっぱり分かりません。ご族ご苦労様です、と言いたいところですが、実態はただの……その……。
それは、本当にすみませんでした……私はてっきり、こちらの病院に通院しているものとばかりっていたので……。 弘は受付で無駄話をしたあと、どこか別のところへかけていっているみたいでしたよ。
それを聞いた周囲のたちは、斉に弘に氷のようにたい線を送った。 な、なんだよ……俺は子活で、友もいなくて寂しかったんだ……ちょっとと話したい気分だったんだよ……。
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弘は必に周りに言い訳をする。だが、誰ももう彼を同の目で見ていない。みんな、々しいものを見る目でたく見ろしている。
私は、呼吸をし、ポケットからスマホを取りす。 弘……あなたに、わせたいがいるの。
私がそう言うと、駐に待たせておいた私ののドアがき、とある物がりてきた。 それは、すでに病院を数に退職している、元担当医の林田医師だ。
いやぁ……随分懐かしい患者さんだね、弘くん。 髪混じりの林田医師は、苦笑いを浮かべながら、自分のでシャキッと歩いてづいてきた。 そして、林田医師は、びとので弘のの状況をハッキリとかした。
なぜ子なんか使用しているのですか? 15のあの、弘さんがが病院を受診したは、ただの軽い首の捻挫だったはずですが。
弘の15の怪は、単なる捻挫だった。 林田医師は懐かしそうに、しかしきっぱりと言い放った。 弘さんのことはよく覚えていますよ。こちらは「ただの捻挫だ、2週で治る」と言っているのに、「この痛みはただごとではない、が腐る、障害者になってしまう」と、学のようにげさにギャーギャーと騒ぎ、医者である私を困らせたものだ。そのため、弘のは、とっくの昔に完全に完治している。
俺は、障害者になってしまうと騒いでいましたが、全然軽傷でした。
いやぁ、あのは「自分は歩けないから障害者帳用と期休業の診断をせ」