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"親族席から消された母と24年目の離縁" 第20話

に施設に預けて、活が定したら必ず迎えにくつもりだったんだ」

ゆうとは鋭い声で父親を責めた。

「だからって、俺を施設に入れようとするおじいちゃんに逆らわなかったのかよ」

ゆうとの痛な叫びに、かず彦は逆ギレしたように私を指差した。

「おが勝に1くなって、自分が育てるとか言いしたんだろうが」

かず彦はを歪めて鳴った。

「あの、おがこの子を質にして、俺を縛りつけようとしたんじゃないのか」

そのあまりにも見苦しい責任転嫁に、私はりすらじなかった。

ただこの男の底れぬ卑怯さに、れみだけが静かに込みげてくる。

私は便箋の隣に、もう1枚の類を鞄から取りして置いた。

私とゆうとが正式に普通養子縁組をした付が記された、戸籍謄本だ。

「私はあなたたちを質になんてしていない」

私ははっきりと告げた。

「私が、私のであの子を族に選んだのよ」

ゆうとは息をみ、テーブルのの戸籍謄本を震える指でなぞった。

そこに押された赤い印鑑の跡が、24の私の覚悟のさを物語っている。

「けい子さん、あんたが親族全員を敵に回して、俺を引き取ってくれたのか」

ゆうとは絞りすような声で尋ねた。

「ええ」

私は彼を見つめて頷いた。

「あなたに、誰からも望まれなかった子供だなんて、絶対にわせたくなかったから」

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私の言葉にゆうとは膝から崩れ落ち、両で顔をく覆った。

彼が結婚式で最も切にしようとした血の繋がりは、彼を厄介者として捨てようとしたものだった。

そして彼が「気まずいから」と式から排除した義理の母親こそが、唯彼を守り抜いただったのだ。

その事実の残酷な反転が、彼の価値観を根底から打ち砕いていた。

本当の親とは何かという基準が、彼ので音をてて崩れ落ちていく。

「どうして、どうしてそんな事なこと今までずっと黙ってたんだよ」

にうずくまったまま、ゆうとは絞りすような声で私に問いかけた。

「私が本当のことを言えば、あなたは私に恩をじてきなければならなくなる」

私は彼に向かって、静かに答えた。

「育ててやったという鎖で、あなたのを縛りつけたくなかったのよ」

私は静かに答え、そしてソファで震えているかず彦をたく見ろした。

「でも、お父さんが黙っていた理由は違うわ」

私はかず彦から目をさずに言った。

「彼はただ、自分のさを隠したかっただけよ」

かず彦は顔を背けた。

「自分が親として何もできなかった過を、あなたにられたくなかった」

私は言葉を続けた。

派な父親として尊敬されたいという見栄のために、私の覚悟まで緒に隠し通したの」

かず彦は何も言い返せず、両を抱えてさく丸まった。

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自分がどれほど卑怯なであるかを、ついに息子自で完全に暴かれたのだ。

彼が24かけて築きげてきた尊敬される父親という虚像は、1枚の古い便箋によって跡形もなく消えった。

私はテーブルの類を全て鞄のにしまい込み、ゆっくりと背を向けた。

もうこので私が語るべき言葉は、1つも残されていなかった。

「待って母さん」

から、ゆうとの涙に濡れた叫び声が聞こえた。

「俺が悪かった。俺が全部違ってたんだ」

彼が24で初めて、の底から私を母さんと呼んだ瞬だった。

のためでもなく、甘えでもなく、初めて私というさをったでの言葉。

しかしその言葉は、もう私のには何の波紋も起こさなかった。

私はち止まり、しだけ首を巡らせてあの子を見た。

「その呼び方は、親族席に座ったさやかさんのために取っておきなさい」

私は彼を見つめて、静かに言い放った。

「産んでくれた切にすることと、育てたを消すことは同じじゃないよ」

私は1度も振り返ることなく、静かに、しかしはっきりと答えた。

「私が1番しかったのは、あなたが実母を選んだことじゃない」

私は玄関に向かって歩きした。

「私なら傷つけても分かってくれると、あなたが勝い込んでいたことよ」

ゆうとの嗚咽が激しくなり、を叩く鈍い音が居に響き渡った。

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