"親族席から消された母と24年目の離縁" 第10話
目のに座る田先は、髪交じりの穏やかな声を持つ配の弁護士だった。
私は挨拶をに済ませると、黒い鞄から用した類をテーブルに並べた。
私とゆうとの普通養子縁組が記載された戸籍謄本。
教育資として私が働きながら貯めてきた古い通帳。
そして昨、かず彦の斎で見つけたのきと、50万円が引きされた活費の通帳だ。
「なるほど。24、けい子さんご自がお子さんを育てると決断されたのですね」
類に目を通した田先が、静かに確認を求めてきた。
「はい。親族会議で施設に預けるという話がた、私が引き取ると言いました」
私は膝ので両を組み、ゆっくりと言葉を紡いだ。
「でも、夫も私もその経緯を、あの子には切話してきませんでした」
私はし線を落とした。
「恩を着せたくなかったのです。それが裏目にて、ただの都のいい同居だとわれてしまいました」
田先はく頷き、かず彦がいたのきをに取った。
「『妻のけい子が急な精神の調により、親族席を空けた無礼をお詫びします』」
その文を読みげると、先の目元がしだけ険しくなった。
「ご主は活費から無断で引きした50万円を添えて、この嘘のを相方へ送るつもりですね」
私は先の目を見て、静かに頷いた。
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「ええ、自分たちの世体を守るために、私を病気に仕てげる腹積もりです」
私が答えると、田先はのきをファイルに丁寧に挟み込んだ。
「けい子さん、これはご主にとって非常に利な証拠になります」
先は言葉に力を込めた。
「夫婦の共財産を、保のための隠蔽作に無断で流用したかぬ証拠です」
先はファイルをテーブルに置いた。
「これを見つけたことで、けい子さんのは法にかなりくなりました」
私はさく息を吐いた。
これまで私は、自分がすれば族がうまくいくと信じてきた。
夫の勝さも息子の甘えも、全て私がみ込んで消化してきたのだ。
でもその結果が、私というをいつでも切り捨てられる便利な具に貶しめてしまった。
ただしむだけの被害者でいれば、彼らのい通りに全ての責任を押し付けられていただろう。
「もう1つ、息子さんとの縁についてですが」
田先はし真剣な声に変わって、戸籍謄本を指差した。
「普通養子縁組というのは、実の子と全く同じ権利と義務を負うものです」
先は私の顔を真っ直ぐに見た。
「これを解消するには当事者同士の、つまり協議が必になります」
私は姿勢を正し、尋ねた。
「もし息子が話しいに応じない、無をするはどうなりますか」
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私が尋ねると、先はっきりと答えてくれた。
「そのは、庭裁判所へ縁調を申してることになります」
先は言葉を区切り、続けた。
「裁判所から息子さんのしいご自宅へ、正式な呼びし状が届くことになります」
その言葉に、私の胸の奥で静かな波がった。
ゆうとは今、私を式から追いしたことを、単なる親子喧嘩の延だと軽く考えている。
私が保証をれたことにも文句を言ってきただけで、事のさに気づいていない。
しかし裁判所からの通が居に届けば、彼はもう逃げることはできない。
しい妻やその親族にも、彼が24育ててくれた法な母親を切り捨てようとしている事実がられる。
彼が1番守りたがっていた「誰も裏切っていない優しい自分」という虚像が、法な続きによって完全に暴かれるのだ。
「けい子さんは、息子さんにこれまでかかった学費などを請求したいのですか」
田先の問いに、私は静かに首を振った。
「いいえ。おを取り戻したいわけではありません」
私はテーブルのの戸籍謄本を見つめた。
「ただ私が24あの子に注いできたを、1の都でなかったことにはさせない」
私は顔をげ、先の目を見た。
「私を排除したという彼自の選択に、法な責任を持たせたいのです」
田先は私の目を見て、静かに頷いた。
「わかりました。ではご主への婚協議の申し入れと、正な引きしに対する警告」