"親族席から消された母と24年目の離縁" 第5話
ゆうとが妻と暮らすために借りた居のマンションの賃貸借契約だ。
契約者の欄にはゆうとの名があり、連帯保証の欄には私の名と実印が押されている。
あの、彼は「けい子さんに頼むのが1番だから」と笑って類を持ってきた。
私は何の疑いもなく、あの子のしい活を支えるためにんで判を押したのだ。
でも、実母を親族席に座らせるために私を排除した今、この保証のはひどく自然だ。
私はスマートフォンの画面を操作し、契約にかれている産管理会社へ話をかけた。
数回のコール音の、事務な声をした女性の担当者が話にた。
「恐れ入ります。連帯保証の変更続きについてお尋ねしたいのですが」
私は淡々とした声で、自分の名を保証からして欲しい旨を伝えた。
話の向こうで、担当者がし慌てたような声をした。
「連帯保証をれる、契約者様からしい保証をてていただく必があります」
私は静かに頷き、言葉を返した。
「ええ、それで結構です」
担当者は言葉を濁しながら、探るように聞いてきた。
「あの、ご族ので何かトラブルでもございましたか」
私はしを置いてから、はっきりと答えた。
「そういうわけではありません。ただ私には、もう保証の責任を負う資格がないのです」
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担当者は困惑しながらも、契約者であるゆうとへ直接連絡すると約束してくれた。
これで数には、産会社からゆうとのスマートフォンへ通がくはずだ。
話1本で私を式から消せると信じていた彼は、そこで初めて自分の選択の代償をるだろう。
私が通話ボタンを切ってファイルを閉じようとした、1枚の古い便箋がに落ちた。
それはファイルの裏ポケットに、ずっと隠してあった24のだった。
差はかず彦の父親、つまりゆうとの祖父にあたる物だ。
「かず彦は親失格だ。あの赤ん坊は、くの施設にでも預けるのが1番いい」
乱暴な致でかれたその文を、私は拾いげて静かに見つめた。
し黄ばんだからは、カビの匂いと当の張り詰めた空気が蘇ってくる。
当、かず彦は仕事の失敗と女性問題で、完全に親族からの信用を失っていた。
親族会議の席で、誰もがゆうとを厄介者としてざけようとしたのだ。
俯いて何も言えないかず彦の横で、私だけがちがった。
「この子は私が育てます」とをげて、このを握りつぶしたのだ。
あの、このを捨てずに残しておいたのは、自分の覚悟を忘れないためだった。
いつかゆうとがきくなった、誰もあの子を望んでいなかったという事実から守り抜くため。
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そして、私自があの子を族として選んだという証のために残していたのだ。
私はその便箋を綺麗に折り畳み、先ほどの戸籍謄本と緒に茶封筒へと戻した。
24、私はこの残酷な事実を隠し通すことが、母親としての優しさだと信じていた。
あの子に余計な恩をじさせないことが、本当のだとい込んでいたのだ。
その結果が、私というの軽に繋がるとはいもしなかった。
子供は親の事の代償を背負うべきではない。
でも、私が引き受けた責任のまで消しっていいわけではないのだ。
計を見ると、午4を回っていた。
披宴が終わり、参列者が2次会へと向かう華やかな帯だ。
私は夕の買い物にもかず、ただ暗くなり始めた居の子に座っていた。
はしずつが落ち、たいが窓ガラスをガタガタと揺らしている。
突然、玄関のドアが乱暴にく音が響いた。
い音が廊を歩いてきて、居のドアが勢いよくかれる。
そこにっていたのは、夫のかず彦だった。
本来なら郎の父親として、最まで親族の挨拶に回っているはずの彼が帰ってきたのだ。
引き物の袋も持たず、ネクタイはきく緩められ、顔は気になっている。
額には脂汗が浮かび、呼吸は荒く乱れていた。
「どうしたの、こんなにく」
私が静かに尋ねると、彼はふらつくような取りでソファへ座り込んだ。