"親族席から消された母と24年目の離縁" 第4話
これでこのから、彼を繋ぎ止めるものは全てなくなる。
この部は今から、ただの空き部になる。
最に残った机の引きしをけると、奥に古い茶封筒が入っていた。
私が誰にも見つからないように、ずっと隠してきた切な類だ。
から取りしたのは、し褪せた1枚の戸籍謄本だった。
そこには、私とゆうとが普通養子縁組をした付がはっきりと記されている。
24、かず彦は仕事も活もき詰まり、ひどく荒れていた。
親族たちは集まって、「しばらく施設か親戚に預けた方がいい」とを揃えて言った。
誰もがあの子を厄介者扱いし、かず彦もそれに反論できずに俯いていた。
がる、私は幼いゆうとを抱きしめて、決して放さないと決した。
かず彦が連れてきたから、仕方なく夫の連れ子として育てたわけではない。
私が私ので法な責任を背負って、あの子を族として選んだのだ。
でもその事実を、私はずっとゆうとに隠し続けてきた。
誰からも望まれなかった子だと、あの子に1ミリもわせたくなかったからだ。
そしてかず彦も、自分の甲斐なさを息子に隠すために沈黙を選んだ。
私たちが役所へ類を提したあののみを、ゆうとは何もらない。
ゆうとは私のことを、単なる父親の再婚相だとっている。
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血の繋がりがないからこそ、気を遣って世話をしてくれた優しい義理の母親。
そういうっぺらな認識しか持っていないから、実母が現れた途端に私を席からすことができたのだ。
2つの沈黙がなった結果が、今の歪んだ親子関係だった。
再びベッドののスマートフォンが震えた。
今度はメッセージではなく、話の着信だった。
画面にはかず彦の名が世話しなく点滅している。
私はしばらくそれを見つめ、やがて静かに応答ボタンを押した。
「けい子、頼む。助けてくれ」
話の向こうからは、かすかにパイプオルガンの荘厳な音が聞こえる。
式のスタッフが親族の移を促す声も混じっていた。
かず彦の声は、ひどく怯えたように震えていた。
「ゆうとが、みえ子から何かを聞いたらしい」
彼はで言葉を続けた。
「親族席の空気がおかしいことに気づいて、おが来ない本当の理由を問い詰めてきている」
私は無言のまま、彼の話を聞き続けた。
「さやかさんも泣きしそうで、俺、あいつに何て言えばいい」
私は戸籍謄本のたい触を指先にじながら、静かな声で答えた。
「あなたが決めることよ」
かず彦は焦ったように声を荒げた。
「待ってくれ。けい子。俺1じゃ」
私は彼の言葉を遮り、たく言い放った。
「24、あなたが隠し続けたことでしょう。
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自分で向きいなさい」
私は方に通話を切り、源を落とした。
24守り続けてきた優しい嘘が、今、彼自の元から音をてて崩れろうとしていた。
午1をし回った頃、玄関のチャイムが鳴った。
配していた宅配業者のトラックが、約束通りに到着したのだ。
私はゆうとの部から運びした4つのダンボール箱を、玄関先に並べた。
「こちら、元払いで発送をお願いします」
配達員の若い男性が、伝票の宛先を確認して議そうな顔をした。
「あの、ご依頼主の欄が空になっていますが、よろしいですか」
私は躊躇することなく、はっきりと答えた。
「ええ、構いません。そのまま送ってください」
もし私の名をけば、ゆうとは私が気を利かせて荷物を送ってくれたと勘違いするだろう。
私はもう、あの子の活の世話を焼く都のいい優しい母親ではないのだ。
荷物を積んだトラックが、いエンジン音を響かせてりっていく。
私は玄関のドアを閉め、たい鍵をしっかりとかけた。
あの子がいつでも帰って来られるようにとけていた部は、もう空っぽだ。
のが、昨よりもさらに静まり返ったようにじられた。
私は居に戻り、器棚のの引きしから分い契約のファイルを取りした。
には、このの宅ローン契約や命保険の証が音順に理されている。
そのから、私は数ヶに結ばれたばかりの1枚の類を抜きした。