"3200万円を隠した姑と「養ってやる」の夫" 第17話
「な、何を……」
私は続けた。
「昨夜、あなたのスマートフォンに届いたメッセージ見えましたよ。千万がないとマンションが買えないそうですね」
夫の顔から完全に血の毛が引いた。
彼が必に隠してきたカードは、すでに全て私ののにあったのだ。
夫は慌てて言い繕う。
「違う、あれはその……会社の取引で……」
私のたい追及が、夫をさらに追い詰める。
「会社の部が、お義母さんの印鑑と通帳を持っての窓にくんですか? それも自分を親戚だと偽って」
夫はついに言葉を失った。
言い訳の余などどこにもない。
い沈黙が悪臭の空気を支配した。
やがて夫は自暴自棄になったのか、急に態度を化させた。
自分の非を認めることができない、プライドだけがい男の末だ。
夫はちがり、私を見ろして鳴った。
「おが俺をこんなにしたんだ! おがたいから俺はらぎを求めたんだよ!」
自分の倫を妻のせいにする。
その最な言いに、私は静かにたい笑みを浮かべた。
「そうですか。ではその言い分を、親族の皆さんので堂々と主張してください」
私の言葉に、夫のきがピタリと止まった。
「親族……?」
私はバッグのから枚のを取りした。
「ええ、婚届を突きつけられた以、私たちだけで解決できる問題ではありません。今週末、親族会議をきます。
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私の両親とあなたの叔父さんたちにも、すでに連絡を入れました」
夫の顔が、今度こそ絶望に染まった。
親戚で番厳格な叔父に、と共謀して母親のを横取りしようとしたことがバレれば、夫はこの町にめなくなる。
夫は私のからを奪おうとを伸ばした。
「やめろ! 勝なことをするな!」
しかし、私はそのをたくかわし、静かに告げた。
「勝なことをしてきたのはあなたたちです。今週末、全てを終わらせます」
夫は崩れ落ちるようにソファに座り込み、を抱えた。
私はその姿を瞥し、自分の部へと向かった。
親族会議の準備はすでに全てっている。
そしてこの、夫はまだる由もなかった。
今週末の話しいのに、私がもうの物を呼んでいることを。
親族会議を宣言したそのの夜。
階のリビングから、ひそひそと話し込む声が聞こえてきた。
私は階の階段の踊りで、たいすりに触れながらその会話を静かに聞いていた。
義母の声にはらかな焦りが混じっていた。
「幸、どうするのよ。叔父さんまで来るなんて」
夫叔父はき義父の弟だ。
親族のでも番発言力がく、曲がったことが嫌いな厳格なだった。
もし母親のをと緒に横取りしようとしたことがバレれば、夫は族から完全に縁を切られる。
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夫の声は、妙に落ち着きを取り戻していた。
「丈夫だ母さん。逆にこれを利用するんだ」
夫の考えはあまりにも絡で、そして卑劣なものだった。
「美が勝に親戚を呼んだんだ。だったらこっちから先に、美の異常さを訴えればいい」
夫が続ける。
「美は最仕事のストレスでおかしくなっている。母さんに事を全て押し付け、活費の通帳も奪い取った」
義母がさな声で嬉しそうに同した。
「そうよ。あの分担表を見せればいいわ。姑に事代の料を請求するような残酷な嫁だって、みんなに分からせるのよ」
彼らは自分の都の良いように事実をねじ曲げ、私を精神におかしいに仕てげようとしていた。
千百万円の隠し財産については、こう裏をわせるようだ。
夫が言う。
「あれは親父が残してくれた、母さんの切な老資だ。それを美が勝に奪おうとしたから、慌てて別の座に移そうとしただけだ」
吉川というのさえ隠し通せれば、その嘘は分に通用すると踏んだのだろう。
私は暗ので、たく乾いた息を吐いた。
自分の保のためなら、連れ添った妻を平気で精神異常者扱いする。
その事実が、私のの最の温すらも完全に消しった。
翌から、夫と義母の態度は劇に変わった。
焦りと恐怖に怯えていたの顔に、気悪いほどの余裕が戻ったのだ。