"3200万円を隠した姑と「養ってやる」の夫" 第12話
義母の言葉には呆れるしかなかった。
千百万円もの現を隠し持っているが、私の貯に文句を言っているのだ。
義母がヒステリックに叫んだ。
「そのおは幸の稼ぎでしょう! すぐに戻しなさい!」
私は全くじなかった。
「いいえ、それは私が働いて貯めたおです。戻す理由はありません」
義母は夫の腕を掴み、揺さぶった。
「幸、何とか言いなさいよ! このままじゃ私たちの計画が狂うじゃない!」
その瞬、リビングの空気がピタリと止まった。
私は義母のから滑りた「計画」という言葉を聞き逃さなかった。
最もハッとして、慌てて義母のを振り払った。
夫が鳴った。
「母さん、余計なことを言うな!」
私は静かにちがり、の顔を交互に見つめた。
私が問い詰める。
「計画とは何ですか?」
義母は罰が悪そうに線を逸らした。
夫は無理やり作り笑いを浮かべ、そのを取り繕おうとした。
「何でもない。母さんはし混乱してるんだ。おは気にするな」
その自然な態度は、私のの確信をさらにめるだけだった。
私は夫の目を見据えた。
「気にしないわけにはいきませんね。私の老にも関わることですから」
私がそう言うと、夫の顔に再びりが込みげてきた。
自分のい通りにならない妻に対する苛ちだ。
夫は私を脅すようにい声で言った。
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「おな、最ちょっと調子に乗りすぎだぞ。そんな態度を取るなら俺にも考えがある。婚という言葉をってるか?」
夫は私が婚を恐れて泣きつくとったのだろう。
歳でを追いされればきていけないと信じているのだ。
しかしその言葉を聞いた私のは、驚くほど静だった。
むしろ夫のからその言葉がたことを、ので歓迎さえしていた。
私の静かな問いかけが響く。
「婚ですか? それはご自分のですか? それとも、どなたかのアドバイスですか?」
夫の顔からスッと表が消えた。
「アドバイス? 何のことだ」
私は答えた。
「いえ、最産関係の方とよく連絡を取られているようでしたから。そういう専の方のご見かといまして」
私は「シニアみ替えコンサルタント」という言葉はさなかった。
しかし、夫の額にはじわりと嫌な汗が浮かんでいた。
私がどこまでっているのか分からずに、恐れている顔だ。
そのだった。
夫がに持っていたスマートフォンが突然震えした。
着信をらせる画面がるくっている。
画面に表示された文字を、私はしっかりと確認した。
『吉川』
産コンサルタントであり、夫の元部である若い女性の名だ。
夫はビクッと肩を震わせ、慌てて画面を隠した。
そして、着信を拒否するボタンを親指でく押し込んだ。
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ブツッという音がして、リビングは再びい沈黙に包まれた。
私がわざとらしく尋ねた。
「ないんですか? お仕事の話かもしれませんよ」
夫は顔を背け、声がらかにずっていた。
「した用件じゃない。で掛け直す」
義母はののただならぬ空気に気づき、オロオロと線を彷徨わせていた。
夫はそれだけ言うと、逃げるように階の寝へとがっていった。
「とにかく今はもう疲れた。おもをやせ」
義母も夫を追うように自分の部へ逃げ込んだ。
私は残されたリビングで、ゆっくりと息を吐きした。
百万円というおをかしたことで、彼らの計画は確実に狂い始めている。
夫は今頃階の部で、吉川に慌てて連絡を取っていることだろう。
妻に怪しまれているかもしれない。の名義変更を急がなければならない。
そんな焦りが、必ず彼らにミスを犯させる。
私は卓ののローン返済細をもう度見つめた。
千百万円のみは、彼らの浅はかな計画を打ち砕くための最初の武器に過ぎない。
本当の戦いはこれから始まるのだ。
私はキッチンに戻り、の朝のための準備を始めた。
もちろん夫の分ではない。
自分が会社へ持っていく、自分だけのお弁当の準備だ。
夜のを回った頃。
の固定話が突然鳴り響いた。
普段このに話がかかってくることはほとんどない。
私はを止め、話にづいた。