"3200万円を隠した姑と「養ってやる」の夫" 第6話
「私におを請求する気よ! こんなひどい嫁聞いたことがないわ!」
夫は義母と私を交互に見比べ、困惑したようにを抱えた。
このの本当の歪みが、今まさに表面化しようとしていた。
私はテーブルの端に置かれたあの通のハガキを、静かに見つめていた。
義母が夫にすがりついて文句を言う、私はそのハガキの宛名を再び確認した。
『定期預満期のおらせ』
夫は義母の財産を全て管理していると言っていた。
それなのに、夫はそのハガキのに気づいていないようだ。
もし夫もらない義母の秘密があるとしたら。
あるいは、が私に隠している共通の嘘があるとしたら。
夫はをまとめようとを伸ばした。
「美、とりあえずこのはしまえ。母さんが混乱してるだろう」
私はそのをたい声で制止した。
「片付けません。今からそのルールできますから」
夫のが空で止まった。
私はエプロンをに取り、それを引きしの奥くにしまった。
もう度と無条件でこのエプロンをつけることはない。
夫と義母の顔が変わるのを、私は静かに見つめていた。
これから起こることは、単なる事の分担争いではない。
そして翌朝、私は夫のスーツのポケットから、さらに信じられないものを見つけることになるのだ。
翌朝私が目を覚ましたのは、午をし回った頃だった。
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徹夜けのい体は、まだ鉛のように沈んでいた。
それでも、の習慣というのは恐ろしいものだ。
目が覚めると同に、私ののでは今やるべき事のリストが自に組みがっていた。
しかし、私はベッドので静かに首を振った。
昨自分のできしたしい分担表をいしたからだ。
私はもう何でもではない。
自分に言い聞かせるようにく息を吐き、ゆっくりと階へりた。
のは気なほど静まり返っていた。
夫の幸は、すでに会社へ向かっただった。
リビングのドアをけると、そこには昨と変わらない常の残骸が散らばっていた。
キッチンの隅には、を縛られたつのきなゴミ袋が放置されている。
本来なら、今朝は燃ゴミのだ。
私の分担表にははっきりと『ゴミし』は夫の担当とかれていた。
夫はわざとゴミをさずに勤したのだ。
私が折れて、結局は自分がゴミ捨てまでるだろうと見越してのだった。
以の私なら、ため息をつきながら文句を言い、急いでパジャマのにコートを羽織ってへていただろう。
でも今の私は違う。
私はゴミ袋を瞥しただけで、そのまま通りすぎた。
気ケトルのスイッチを入れ、自分のためだけに温かいお茶を淹れる。
卓の子に座り、湯気をてるお茶を静かにみ込んだ。
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放置されたゴミ袋からし嫌な匂いがしていたが、私のは議なほど穏やかだった。
線を引くというのはこういうことなのだ。
お茶をみ終えた、私はリビングの片付けを始めた。
これは私の分担に含まれている作業だ。
ソファのには、夫が週末に着ていたグレーのスーツが無造作に脱ぎ捨てられていた。
クリーニングにしておけという無言の命令だ。
私はスーツを持ちげ、ハンガーに掛け直そうとした。
その、内ポケットの部分が自然に膨らんでいることに気がついた。
夫はよくポケットにレシートや名刺を入れたまま忘れる。
そのままクリーニングにせば、のがボロボロになってしまう。
私は無識のうちに、スーツの内ポケットへを入れた。
指先がしみのあるの触を捉えた。
引きしてみると、それはつ折りにされた枚の利用細だった。
何の気なしにいたそのさな切れが、私のをきく変えることになる。
用の番には『緑方』という文字が印字されていた。
昨義母宛てに届いていたハガキの差と同じだ。
付はついの午。
取引内容は『お引きし』。引きされた額は『50万円』。
そして、番の欄に印字された『お取引残』の数字。
私は自分の目を疑った。
そこには『32,000,000円』という数字が、はっきりと印字されていたのだ。