みかん小説
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"3ヶ月開けなかった白い封筒と流産した妻" 第9話

その瞬、啓介のが止まった。

資料をめくっていて、さなメモが目にとまったのだ。

付は桜が病院にった翌

文だけが記されていた。

『今までで理は終わり。今回は本当に体を1番に考えないと』

啓介は画面を見つめたまま、ゆっくりと席をった。

まっすぐに引きしへと向かう。

そこにはあのい封筒が、そのままの形で納められていた。

に取ったが、まだけることはできなかった。

彼は数秒、封筒の端を握りしめてち尽くしていた。

その、スマートフォンが鳴った。

からだった。

「会点確認が取れました。奥様に国の記録はございません」

啓介の線が揺れた。

「国内にいるということか」

が答える。

なくとも、国された記録は確認できませんでした」

啓介は封筒をさらにく握りしめた。

突然、息がし浅くなる。

京のどこかに桜がいるという事実は、堵をもたらすはずだった。

だが、そうではなかった。

むしろより残酷にじられた。

同じ国にいながら、ただの1度も自分に連絡してこなかったということなのだから。

翌朝、啓介は秘に以とは全く異なる命令をした。

「探せ」

は驚いて彼を見げた。

ついこのまで、先に連絡するなと言っていた張本だった。

啓介は顎を固くしたまま言った。

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「違法な段は使うな。公報、への連絡、過のスケジュールをもう度洗い直せ。ただし、桜に気づかれるな」

が尋ねる。

「お見つけになったは、どうなさるおつもりで」

啓介はその問いにすぐには答えられなかった。

に連れ戻すと言おうとしたが、議とかない。

桜がには戻らないかもしれないという能性が、今やあまりにも現実じられたからだ。

やがて彼はい声で言った。

「まずはきているかどうかだけ。確認しろ」

は静かにげた。

ドアが閉まり、1残された啓介。

デスクのには、昨夜からしっぱなしのい封筒がある。

彼は再びを伸ばした。

今度は封筒を半分ほどけた。

から、病院のロゴが印刷されたの角が見える。

その瞬が止まった。

臓が理由もなく激しく脈打つ。

啓介は結局、また封筒を閉じてしまった。

まだ読めなかった。

そのを広げた瞬、自分が桜にしてしまったことが、単なる浮気の誤解などではないかもしれない。

そんな直が働いたからだ。

そしてまさにその恐怖ゆえに、彼はまたしても真実から目を背けた。

方、桜はさな会議で最初の面接を受けていた。

とは比べ物にならないほどさな投資会社だった。

彼女がかつて経験したような華やかな会議もない。

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代表は桜の経歴の空を見ながら、率直に尋ねた。

「数、公式なキャリアがほとんどありませんね」

桜は言い訳をしなかった。

「はい。私自の選択でした」

代表が目線をげる。

悔していますか?」

桜はし考えてから、首を横に振った。

悔だけしていても何も始まりませんから。ただ、同じ選択は2度としないつもりです」

代表はしばらく彼女を見つめた、1つのファイルを彼女の方へ滑らせた。

「では、この会社をどう見ますか?」

彼は資料を指さす。

「数字は悪くないんですが、キャッシュフローが常に逼迫している」

桜は資料をめくり始めた。

数分、彼女の差しが変わった。

眠っていた覚が、目を覚ます瞬だった。

桜は顔をげる。

「問題は売ではありませんね。内部で収益性の異なる事業を、無理やり1つの勘定科目にまとめています。片方の赤字をもう片方が隠している状態です」

代表が微笑んだ。

「それで?」

桜は資料を置いた。

「この会社を本気でて直したいなら、まず事業を分すべきです。見かけの売を守りたいだけなら、このまま蓋をしておけばいい」

そうにした瞬、桜はふと自分の結婚活をしていた。

見かけは完璧だった。

りない部分を自分がずっと覆い隠してきただけだったのだ。

彼女はさく息を吐いた。

そして初めて気づいた。

てから自分は崩れていくのではなく、むしろしずつ本来の自分に戻り始めているのだと。

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