"20万円を惜しんだ子供たちと6300万円の絶縁" 第3話
でも、のどこかでさな疑問が芽え始めていた。
本当にそんなに困っているのだろうか。
私は涙を拭き、ちがろうとした。
しかし、膝が痛んでそのにしゃがみ込んでしまった。
頼ることすら許されない。
そうじた瞬、何かがので音をてて崩れていくのをじた。
私はいつから、彼らにとってになってしまったのだろうか。
そのから、私の活はさらに質素になった。
もやしとキャベツをとした事が続く。
私はスーパーの特売コーナーを見つめ、肉をカゴに入れるのをためらった。
肉はに1度、特売の鶏胸肉を100gだけ買うことにした。
豆腐は栄養があっていので、週に2回はべた。
卵も1パック買えば、1週は持たせることができる。
私はキッチンの戸棚をけ、調料を確認した。
調料も必最限のものだけだ。
醤油、塩、砂糖、噌、それだけでなんとか料理を作った。
膝の痛みはにに増していった。
私は痛む膝をさすりながら、痛み止めをむのをした。
痛み止めもあまり頻繁にはめない。
おがかかるから、1錠でも節約しようとした。
痛みができる限りは、薬の瓶にを伸ばさないようにした。
も最限に抑えた。
所のスーパーへく以は、ほとんどのにいた。
階段の昇りりが辛いので、2階にはがらなくなった。
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洗濯物を干すのも、1階の庭で済ませるようになった。
夫と緒に使っていた2階の寝には、もうを踏み入れることもなかった。
あるの午、私は居のソファに座り、スマートフォンをいた。
娘が以送ってきた族写真を見ようとったのだ。
画面をスクロールしながら、久しぶりに孫の顔を見たいとった。
最に会ったのは、もう1以のことだ。
画面を見つめていると、SNSのタイムラインに娘の投稿が目に入った。
私はスクロールする指を止め、その画像を見つめた。
そこには、沖縄の青いを背景に、笑顔いっぱいの族写真が並んでいた。
真っな砂浜、透き通った、とりどりの着。
私は娘がき込んだコメントを読んだ。
『族旅最でした!』
次の写真には、豪華な料理が写っていた。
『級リゾートホテルのビュッフェ!贅沢すぎる!』
さらにスクロールすると、また別の料理の写真が現れる。
『ロブスターもステーキもべ放題、みたい!』
というコメントと共に、豪華な料理の写真が次々と表示されていた。
プールサイドで笑う孫たちの写真。
シュノーケリングを楽しむ娘夫婦の写真。
ビーチでのディナーの写真。
どの写真も、幸せそうに輝いていた。
スマートフォンの画面をなぞる私の指が、完全に止まった。
私は画面を見つめたまま、けなくなった。
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胸の奥が、ぎゅっと苦しくなった。
私は震える指で、次に息子のアカウントをいた。
そこには、座の級レストランでの事写真があった。
きらびやかなシャンデリアが写っている。
洗練された内装、芸術に盛り付けられた料理の写真。
私は息子のき込んだコメントを読んだ。
『嫁の誕。座のツレストランで特別なディナー』
さらに次の写真には、オレンジの級な箱が写っていた。
『そして40万円のエルメスのバッグをプレゼント』
私はその文字を、何度も目で追った。
『んでくれてよかった。これからも切にしていくよ』
コメント欄には、嫁からの謝の返信もあった。
たくさんのハートマークが並んでいる。
画面を見つめる私の目から、涙が1粒、2粒とこぼれ落ちた。
私は慌てて涙を拭おうとしたが、止めようとしても止まらなかった。
スマートフォンを持つが、激しく震えていた。
おがないのではなかったのだ。
余裕がないのではなかったのだ。
ただ、優先順位の問題だったのだ。
旅にも、ブランド品にも、級レストランにも使えるおはある。
でも、母親の術費用には使えない。
母親の健康よりも、族旅の方が切。
母親の痛みよりも、妻へのプレゼントの方が優先される。
私はスマートフォンをテーブルに裏返して置いた。
その現実が静かに、しかし確実に私のを削っていった。
私は何を違えたのだろうか。