"喪服妻を捨てた3日後" 第3話
由美は美穂へ理由を尋ねたが、返事は翌まで来なかった。代わりに浩司から、会社の創周式典へ席してほしいと連絡があった。
婚したばかりの元妻をなぜ呼ぶのか尋ねると、「取引先はまだ婚をらない。式典が終わるまで社夫として座ってくれ」と言う。会社へ戻らない妻はいらないと言った翌週に、必な面だけ妻の役を求めていた。
「席しません。婚を決めたのはあなたです」
「美穂を隣に座らせたら、変な噂になるだろ」
「もう噂になっても困らない関係なのでしょう」
浩司は話を切った。数、会社の総務課から丁寧な席依頼が届いたが、由美は同じ返事をした。
父の遺品を理すると、技術許諾料の入は契約通りだった。浩司が支払いを隠した形跡はない。方、昨から「寒対策費」という名目の売控除が増え、許諾料の計算対象となる売が減っていた。
由美は税理士へ相談し、相続として確認できる範囲の資料を請求した。父の帳簿だけでは、控除が正当か判断できない。
、美穂が駅の喫茶へ現れた。彼女はをつけず、広報用のるいでもなく、紺のスーツを着ていた。
「先に謝ります。浩司さんとは、度だけ関係を持ちました」
美穂は逃げずに言った。「でも、緒に暮らす約束はしていません。
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葬儀のも、奥さんが婚へ応じるところを見届けてほしいと言われただけです」
「どうして従ったの?」
「会社のへ残りたかったからです」
美穂の兄はでさな施会社を営んでいた。、都のガードシールを使った棟で剥が起き、元請からやり直し費用を請求された。都は施の温度管理ミスと回答し、兄の会社は資繰りにき詰まって廃業した。
美穂は当初、苦処理の記録を調べるため都へ転職した。しかし広報で実績をげ、浩司から信頼されるうち、兄の件だけでなく自分の昇も守りたくなった。関係を持った夜、浩司から「妻とは終わっている」と聞き、沈黙を選んだ。
「正義のために潜り込んだと言うつもりはありません。私も都の悪いことを隠しました」
美穂が持ってきたのは内部資料ではなく、般の顧客も持つ苦受付番号の覧だった。兄の現以にも、同じ製造の化良が件あるという。社内データを無断で渡すことはできないため、弁護士や調査担当から正式照会があれば答えると約束した。
その、梨から話が入った。予備分析が終わったという。
「正さんの配に指定されている温化剤が、検限界以だった。代わりに価な促剤が入っている能性がい」
結果は容器だけの予備分析であり、会社全体の正を証しない。
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それでも父の疑いはれていなかった。
話を切った直、喫茶のテレビで域ニュースが流れた。都プロテクトが、県営宅棟の規模改修を受注したと報じている。
画面ので浩司は美穂ではない女性社員を隣にたせ、笑顔で語っていた。
「当社の寒技術で、民の皆様にのをお届けします」
美穂はテレビを見つめたまま、「その受注を取るため、昨の苦件数を広報資料からしました」と言った。正式な提案には品質課の数字が載っていたが、記者向け資料では『な製品苦ゼロ』と表現したという。
兄の会社からの申告は施ミスとして分類されたため、製品苦に数えなかった。美穂は分類がおかしいとりながら、浩司から法には虚偽ではないと言われ、文章を作った。
「今さら私だけ正しい側へけません。でも、宅へ使われるに確認してほしい」
由美は、なぜ自分で政へ言わないのか尋ねた。美穂は、兄の会社との利害関係があり、復讐と見られること、内部の資料を無断で持ちせば調査自体の信用を落とすことを答えた。
はそので役割を決めた。美穂は社内のコンプライアンス窓へ自分の為を含めて申告する。由美は技術許諾者として正式照会する。互いの証言が致するよう打ちわせず、それぞれが見た事実だけを提する。