みかん小説
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"その家、私のです" 第11話

静けさのに、誰にも勝き換えられないの予定があった。

翌朝はだった。絵里はに目を覚ましたが、千鶴子の朝を作る必も、修司のワイシャツを確認する必もなかった。度寝をしてに起き、庭の子でコーヒーをんだ。

昼にはパソコン教の参加者が来た。はネットの振込が怖いと言い、くなった夫の写真を理したいと言った。絵里は急かさず、画面を緒に確認した。

が終わると、封筒に千円の参加費が入っていた。会社の与に比べればさい。それでも自分のと経験からまれた最初のおだった。絵里は半分を教材費の箱へ、残りを旅へ入れた。

夕方、産会社の営業から再び売却を勧める話が来た。相がっている今なら好条件だと言う。絵里は話を聞いたで、今回は売らないと答えた。く売れることより、売るか残すかを自分で選べることの方が切だった。

修司が望んだ婚は、妻をからし、の価値だけを残すものだった。実際にの絵里へ残ったのは、建物だけではない。働く、断る力、へ頼る方法、数字を確認して決める習慣だった。

それらがある限り、いつか放しても、絵里の活まで失われることはない。

夜、青い皿を洗って棚へ戻した。

器棚にはまだ空いた所がい。絵里は急いで埋めようとはわなかった。必な物を、必になったに、自分で選んで置けばいい。

表札の『森川』という文字が、玄関灯ので静かにっていた。勝った者の旗ではない。ここに誰がみ、誰が責任を持って暮らしているかを示す、ただつの名だった。

絵里は自分の鍵で扉をけた。誰かを締めすためではなく、自分ので帰る所を守るための鍵だった。

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