みかん小説
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"午前四時十三分" 第9話

の横に物。

美咲は、その物の顔を見て。

初めて声を失った。

そこにいたのは。

母ではなかった。

写真を拡したまま、美咲はしばらくけなかった。

暗い

母の

台の

そして、その横にっている物。

顔ははっきり見えない。

灯のく、輪郭しか分からない。

けれど。

美咲には、その姿に見覚えがあった。

「……嘘」

わず声が漏れた。

そのは。

自分が28歳の度だけ会ったことがある物だった。

相沢直子。

違う。

美咲はすぐに否定した。

相沢は女性だ。

写真に写っている物は、らかに男性だった。

では誰なのか。

美咲は写真報を確認した。

刻。

201771

413分。

その

自分が

母と喧嘩した

そして。

母が5、写真を撮ることをやめた

偶然ではない。

そうった。

美咲は急いで過の写真を探した。

201771

最初の枚。

そこに写っていたのは、眠っている自分ではなかった。

母のの玄関。

いたドア。

に置かれたスーツケース。

その横に。

枚の

美咲は拡する。

『美咲へ』

母がいた文字だった。

しかし。

そのは見えない。

が半分だけ写っている。

美咲はスマートフォンを置いた。

胸が苦しくなる。

自分はずっとっていた。

あの

母は自分を止めた。

を否定した。

自分のを支配しようとした。

だからた。

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でも。

この写真は違う能性を示していた。

母は。

自分がていくことをっていた。

しかも。

止めなかった。

なぜ。

その答えをるために、美咲はもう度実を探した。

夜になって。

押し入れの奥から、さな箱を見つけた。

古い写真。

通帳。

診察券。

そして。

本の鍵。

鍵にはさなタグが付いていた。

所。

美咲はその所を見て、息を止めた。

京。

自分が今んでいる

しかも。

版社のく。

美咲はその所へ向かった。

そこにあったのは、さなレンタル倉庫だった。

管理会社に母の名を伝える。

確認をすると、古い倉庫をけてもらえた。

には、ったよりない荷物しかなかった。

段ボールがつ。

つ目。

写真。

つ目。

聞記事の切り抜き。

つ目。

美咲宛ての封筒。

野美咲。

でも。

封はされていなかった。

には枚の

『これを読む、あなたはきっとっているといます』

美咲は苦笑した。

母らしい。

に決めつける。

しかし。

次の文章を読んで、表が変わった。

『でも、っていいです』

『私はあなたを守ろうとして、あなたから選ぶ権利を奪いました』

美咲の指が止まった。

母は。

初めて自分の違いを認めていた。

『あなたが写真のを選びたいと言った、本当は反対したかったのではありません』

『怖かったのです』

『あなたが私と同じを歩くことが』

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美咲は眉を寄せた。

私と同じ

母は専業主婦だった。

写真とは関係ない。

続きを読む。

『私は若い頃、自分が本当にしたかったことを捨てました』

族のためだとっていました』

『でも、今なら分かります』

『私は怖かっただけでした』

美咲は息を止めた。

母にも。

選ばなかったがあった。

その瞬

スマートフォンが鳴った。

相沢直子からだった。

「もしもし」

「美咲さん」

「はい」

相沢の声は静かだった。

「お母さんの倉庫を見つけましたね」

美咲は驚いた。

っていたんですか?」

「はい」

「じゃあ、教えてください」

美咲の声がくなる。

「201771に何があったんですか」

話の向こうで沈黙。

そして。

「あなたのお母さんは、あなたを追いかけませんでした」

「それはっています」

「違います」

相沢は言った。

「追いかけられなかったんです」

美咲は眉をひそめた。

「どういうですか」

「そのの午413分」

「お母さんは、あなたではなく、別のを見ていました」

「誰を?」

相沢の声がくなる。

「あなたのお父さんです」

美咲の呼吸が止まった。

父?

「その

「あなたが

「お父さんは、お母さんにある事実を話しました」

「17から隠していたことを」

美咲はがった。

母の写真。

父の沈黙。

2017の空

全部が、まだ繋がっていない。

しかし。

初めて分かった。

母が17確認していたもの。

それは。

自分だけではなかった。

族そのものだった。

「お父さんですか?」

美咲は、話越しに聞き返した。

相沢直子はすぐには答えなかった。

その沈黙が、かえって答えのさを伝えていた。

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