"午前四時十三分" 第5話
「逆だ」
「助けた、自分が度と違えないようにしようとした」
美咲の背がたくなった。
度と違えない。
その言葉が、母の記となった。
『この子には、私が選んだを歩ませてはいけない』
母は17。
自分をしていた。
同に。
自分を恐れていた。
その夜。
美咲は再び写真フォルダをいた。
800枚以の写真。
毎朝413分。
今まで、ただの監だとっていた。
でも違うのかもしれない。
母は何かを見張っていた。
そして、その何かは。
自分自だった。
父との話を切ったも、美咲はしばらくけなかった。
スマートフォンの画面には、母が残した800枚以の写真が表示されたままだった。
午413分。
毎。
17。
以の自分なら、違いなくこうっただろう。
母は私を信用していなかった。
だから監していた。
何をしているのか。
誰といるのか。
どんなを選ぶのか。
全部、自分の目で確認しなければできなかった。
でも。
今はし違って見えた。
母は何かを恐れていた。
自分の娘を疑っていたのではない。
何かが再び起こることを恐れていた。
美咲はもう度、番古い写真をいた。
2007412。
まだ赤ん坊だった自分。
さな。
閉じた目。
母が撮った最初の枚。
写真の端に、わずかに何かが写っていた。
美咲は画像を拡した。
ベッドの横。
い。
病院の記録用のようなもの。
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昨までは気づかなかった。
母が残した写真は、ただの記録ではない。
何かを探すために撮られていたのかもしれない。
美咲は翌、もう度病院へ向かった。
川医師に会うためだった。
「先」
診察に入ると、美咲はすぐに聞いた。
「母は、私のの記録を持っていましたか?」
川医師はし驚いた顔をした。
「どうしてそれを?」
「母のスマートフォンに、17の写真が残っていました」
「……」
「毎朝413分です」
その瞬。
川医師の表が変わった。
ほんの瞬だった。
けれど、美咲は見逃さなかった。
「先は、っていたんですね」
医師は線を落とした。
「お母さんは、約束を守っていたんですね」
「約束?」
美咲の声がくなる。
「誰との約束ですか」
しばらく沈黙が続いた。
そして川医師は、ゆっくり引きしをけた。
から枚の封筒を取りす。
「これは、本来ならあなたのお母さんから渡されるべきものでした」
封筒には名がかれていた。
野美咲様。
美咲はを伸ばした。
しかし、川医師はすぐには渡さなかった。
「先につだけ聞かせてください」
「何ですか」
「あなたは、お母さんをどうっていますか」
予の質問だった。
「……分かりません」
美咲は正直に答えた。
「嫌いだった期もあります」
「今も?」
美咲はし考えた。
「今は……」
言葉が止まる。
「今は、嫌いだった理由が分からなくなっています」
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川医師はさくうなずいた。
「それなら、読んでも丈夫でしょう」
封筒を受け取る。
には枚の。
ではなかった。
医療記録のコピーだった。
付。
2007412。
美咲は文字を追った。
専用語が並んでいる。
完全には理解できない。
しかし、つだけ分かった。
母が選んだもの。
そこには、直の処置についてかれていた。
そして最の欄。
母親の署名。
野由紀。
美咲は息を止めた。
「先」
「はい」
「母は……何を選んだんですか」
川医師は静かに答えた。
「あなたをかす選択です」
胸の奥が痛んだ。
それなら。
なぜ?
なぜ母は、その17、自分を縛るようなことをしたのか。
「でも先」
美咲は顔をげた。
「それと、母が私のを決めていたことは別ですよね」
川医師は否定しなかった。
「そうですね」
その言に、美咲はし驚いた。
「母は違えたんですか」
医師は窓のを見る。
「は、度切なものを失いかけると」
「度目は絶対に失いたくないとってしまうことがあります」
「でも」
「守ることと、縛ることは違います」
その言葉が、美咲の胸に刺さった。
母は違いなく自分をしていた。
でも。
していたからこそ。
違えたのかもしれない。
帰宅。
美咲は写真を枚ずつ確認した。
今まで見えていなかったものを見るために。
2007。
赤ん坊。
2008。
幼児。
2012。
学。
2018。
。
そして。
2019。
ある写真で、指が止まった。
午413分。
眠っている17歳の自分。
その横に。
枚のが置かれていた。
希望調査票。