みかん小説
本棚

"寝室の異臭を隠した夫の本当の目的" 第2話

ベッドをかしての点検けてみましょう」

そうして健が絶対にかすなと言っていたいベッドをどかし、普段はカーペットのに隠れている収納の扉をけたのだ。

崩れ落ちた私の目の、暗い収納の底には、分い黒いビニール袋が幾にもテープでぐるぐる巻きにされた、な包みが転がっていた。

の湿気とわずかな漏れの響でテープが剥がれ、ビニールの部が破れていた。

異臭の元は違いなくここからだった。

田さんが持っていた懐灯のが、破れたビニールの隙を照らしした。

そこで私の目にび込んできたのは、赤黒いシミがべったりとついた私の顔写真だった。

無数に画鋲のようなもので穴をけられ、呪いのように丸められた私の写真。

それだけではない。

写真の横には、にまみれた見らぬ赤ん坊のエコー写真があった。

そして気を吸ってぶよぶよになった、分い茶封筒が見えた。

私は震えるを伸ばし、その茶封筒を引き寄せた。

からてきたのは、私を被保険者とし、受取とした数千万円にも額な命保険の証だった。

しかも1枚ではない。

私が全くらない保険会社のものが3社分あった。

署名欄には私の跡を巧妙に真似た健の字があった。

広告

私は背筋が凍るのをじた。

「これ、私がぬの待っているの……」

そして封筒の底には、もう1つ、見覚えのないピンクさな帳が入っていた。

母子健康帳にかれた母親の名は、由美ではなかった。

そこには伊藤まゆみという、私の全くらない女の名が記されていたのだ。

夫はこのベッドので私と寝起きを共にしながら、そのすぐで私のを望む呪いの品、額の保険類、そして別の女とのにできた子供の証を隠し持っていたのだ。

私はあまりの恐怖と絶望に声もず、ただそのに座り込んで激しく震えることしかできなかった。

25私が信じて尽くしてきたは、体何だったのだろうか。

その、エプロンのポケットのスマートフォンがい振音をてた。

画面を見ると、のはずの夫から1件のいメッセージが届いていた。

い文字でこう打ってきた。

「今母さんがそっちに寄るそうだ。俺の留守だからって怠けるなよ」

このの健はまだる由もなかったのだ。

彼が隠し続けてきたパンドラの箱が、今まさにかれてしまったこと。

そしてただ黙って耐えるだけだった私が、ここからを懸けた静かな復讐を始める覚悟を決めたことを。

私は震える両で黒いビニール袋と茶封筒、そしてピンクの母子健康帳を拾い集めた。

広告

私は絞りすような声で言った。

田さん、お願いです。今ここで見たことは、どうか誰にも言わないでください」

リフォーム業者の田さんは、あまりの異様な景に戸惑いながらもく頷いてくれた。

田さんは私を気遣うように言った。

「奥様、分かりました。匂いががってこないように、とりあえずの隙のテープでしっかり塞いでおきます。でもご無理だけはなさらないでくださいね」

田さんのその温かい言葉に、私はわず涙がこぼれそうになった。

こので私を気遣ってくれる言葉をかけられたのは、体何ぶりのことだっただろうか。

田さんが帰った、私は見つけた証拠の品々を見つかりにくいクローゼットの奥く、私の古いコートの裏側に隠した。

悸はまだ治まっていなかったが、の夫から届いたメッセージが私を無理やり現実へと引き戻した。

義母の浩子が来る。

私は急いで洗面所へき、顔を洗い、鏡ので表を取り繕った。

そして何事もなかったかのようにエプロンを締め直し、リビングの掃除をかけ始めた。

掃除の単調な音を聞きながら、私のにはこれまでの25の結婚活が馬灯のように駆け巡っていた。

私が健と結婚したのは27歳のだった。

くに両親を事故でくし孤独だった私にとって、温かい庭を築くことは何よりのだった。

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: