みかん小説
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"48歳の誕生日、母親をやめました" 第4話

彦は玄関から叫んだ。

「親父、飯は適当にべてくれ」

そう言い残し、慌てて駅へ向かってした。

会社に向かう満員で、彦は考えていた。

あいつも1休めば気が済むだろう。

専業主婦のくせになんて甘えている。

俺は毎族のために、満員に揺られて稼いでいるんだ。

事なんて、し休めば誰でもできる簡単なことだ。

夜にはきっとごめんなさいと言って、夕を作っているはずだ。

彦はそう本気で信じて疑わなかった。

しかしその予は、しずつ狂い始めていた。

3

会社でパソコンに向かっている彦のスマートフォンが鳴った。

画面を見ると、忍が通っている病院からの着信だった。

彦は話にた。

「はい。彦ですが」

焦ったような護師の声が聞こえてきた。

「お父様がまだ病院にいらっしゃっていません」

彦は議にい、首をかしげた。

「ええ、今は病院のでしたか」

護師はし呆れたような声をした。

「はい。毎週の午3は、定期健診の予約が入っております」

護師は言葉を続けた。

「いつもは奥様が付き添いでいらっしゃるのですが」

彦は嫌な汗をかいた。

親父の病院の曜なんて、気にしたこともなかったからだ。

彦は慌てて言い訳をした。

「すみません。今は妻がかけておりまして」

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護師は配そうに尋ねた。

「そうですか。お薬はりていますか?血圧のお薬はとてもです」

彦は適当に返事をして、そそくさと話を切った。

「あ、はい。丈夫だといます」

薬の残りがあるかどうかなんて、るはずもない。

ただ1くらいまなくてもなんとかなるだろうと、軽く考えていた。

6

彦はいつもよりく会社をて、まっすぐにに向かった。

帰ったらガツンと文句を言ってやらなきゃな。

配よりも、妻に対する苛ちの方がきかった。

1を空けて、親父の病院まですっぽかすなんて非常識だ。

まで来ると、彦はふとを止めた。

全体が、なほど真っ暗だったからだ。

いつもならこのは台所にかりがついている。

換気扇からは、美しそうな夕の匂いが漂ってくるはずだ。

しかし今は何の音も聞こえない。

何の匂いもしない。

彦のに、しだけ嫌な予がよぎった。

鍵をけて、暗い玄関に入る。

彦はきな声で呼んでみた。

「おい、久美子、いるんだろう」

だが、返事はない。

気をつけると、忍がソファでぐったりと横になっていた。

テーブルのには、朝べたラーメンのどんぶりがそのまま置かれている。

彦は忍の肩を揺すった。

「親父、丈夫か」

忍は々しい声で答えた。

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「昼から何もべていない。薬もんでいないぞ」

彦は慌てて台所に向かった。

流し台には洗われていない器が、積みになっている。

ゴミ箱は満杯で、し嫌な匂いが漂い始めていた。

洗濯を覗くと、昨の夜から放置された洗濯物が入ったままだ。

の空気が、たった1で淀んでいるようにじた。

いつもは綺麗だったが、急に汚くたい所に見えた。

彦はテーブルのに放り投げたノートに目をやった。

族運営マニュアル。

朝は笑いばしたその文字が、なぜか急にじられた。

彦は震えるでスマートフォンを取りし、久美子に話をかけた。

質なコール音だけが、静かな部に虚しく鳴り続ける。

何度かけても、誰もない。

メッセージを送っても、既読すらつかない。

ここで初めて、彦の確な違まれた。

これはただのではないかもしれない。

もしかしたら、本当に戻ってこないのではないか。

暗い部で、彦はち尽くした。

当たりだとっていた族の歯が、音をてて狂い始めていた。

夜7

玄関のドアが乱暴にく音がした。

健太が嫌な音をてて入ってくる。

健太は鞄をに投げつけた。

「おい、飯まだかよ。腹減ってにそうなんだけど」

の惨状を見て、健太のきが止まった。

健太は目を丸くして尋ねた。

「はあ。これ、お母さんまだ帰ってないの」

彦はを抱えながらソファからがった。

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