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"夫の娘は、私にだけ謝った" 第8話

は。

最初なかなか会おうとしなかった。

「俺、どう接したらいいか分かんない」

そう言った。

も。

無理に会おうとはしなかった。

の娘。

4歳の杏が。

里奈のスマートフォンに映った綾の写真を見て聞いた。

「このだれ?」

里奈は。

し考えた。

「パパのお姉ちゃん」

それを聞いたが。

く黙った。

その

自分から。

へメッセージを送った。

《今度、飯でもどうですか》

返事。

《敬語なんだ》

は。

し笑った。

関係は。

度に完成しない。

それぞれ。

自分の速度でいい。

婚から1

真由美は59歳になった。

からで20分ほどれた、さな2LDKのマンションで暮らしをしている。

寂しくないと言えば。

嘘になる。

を作りすぎるもある。

テレビを見ながら。

隆司ならここで文句を言うだろうとうこともある。

でも。

戻りたいとはわなかった。

館の仕事は続けている。

度。

50代以の女性を対象にした読会も始めた。

里奈は。

々泊まりに来る。

は。

織と夫婦相談を続けながら。

今も緒に暮らしている。

より。

喧嘩は増えたらしい。

「それ、悪化してない?」

真由美が聞くと。

は笑った。

は喧嘩になるに俺が話終わらせてたから」

今は。

妻がったら。

理由を聞く。

すぐ答えをさない。

それだけで。

結婚は。

し変わった。

隆司は。

同じ内で暮らしをしている。

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料理教へ通い始めた。

最初に作った肉じゃがの写真を。

なぜか真由美へ送ってきた。

《醤油入れすぎた》

真由美は。

《見れば分かる》

と返した。

元夫婦。

それくらいの距が。

今はちょうどいい。

ある

里奈から。

族で事をしないかと連絡が来た。

族?」

真由美が聞く。

「面倒だから説しない。来れば分かる」

指定されたくと。

織。

杏。

里奈。

そして。

がいた。

し遅れて。

隆司も来た。

真由美は。

わず笑った。

「何、この集まり」

里奈が答えた。

「私の誕

「来でしょう」

め」

「雑ね」

全員で笑った。

席。

真由美の隣には。

が座った。

反対側。

杏。

隆司は。

れた席だった。

なら。

父親が

母親が隣。

子どもがその周り。

そういう形が。

族なのだとっていた。

今は。

違った。

元夫。

元妻。

らなかった娘。

その妹。

弟。

弟の妻。

孫。

誰と誰が。

どんな関係なのか。

言では説しにくい。

でも。

誰も。

誰かの席を奪っていなかった。

事の途

杏が綾へ聞いた。

「おばちゃん、パパのお姉ちゃんなの?」

がむせた。

「杏」

は笑った。

「そうみたい」

「みたいって何?」

「会ったの最だから」

「じゃあしいお姉ちゃん?」

たちは。

瞬黙り。

それから笑った。

「そうかもね」

が答えた。

隆司は。

その会話を。

れた所から見ていた。

の彼なら。

父親として何か言ったかもしれない。

今は。

何も言わなかった。

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ただ。

笑っていた。

帰り。

駅までの

隆司と真由美が。

偶然になった。

「楽しかったな」

隆司が言う。

「うん」

「変な族だけど」

真由美は。

し考えた。

族なのかな」

「違うのか?」

「分からない」

隆司が笑った。

「真由美らしいな」

「何それ」

信号が赤になる。

は。

並んで待った。

「俺さ」

隆司が言った。

「最初、婚したらやり直せるとってた」

真由美は聞いていた。

「綾の父親になって」

「うん」

「今まで失ったもの全部取り戻して」

隆司は。

自分で笑った。

「無理だった」

「そうね」

「また優しくないな」

「事実でしょう」

信号が青になる。

歩き始める。

「でも」

隆司が続けた。

「やり直す必なかったんだな」

真由美が見る。

「何?」

「続きからやればよかった」

36会えなかった。

その36を。

作り直すことはできない。

34の夫婦も。

なかったことにはできない。

失敗も。

嘘も。

楽しかったも。

全部残る。

そので。

何をするか。

決めるだけ。

「綾に言われた」

隆司は笑った。

「『父親をやり直すんじゃなくて、今の父親やって』って」

真由美も笑った。

「いい娘ね」

「俺の娘だから」

「すぐそういうこと言う」

「いいだろ、それくらい」

の帰る方向が分かれる。

隆司は

真由美は

なら。

同じへ帰った。

今は。

別々。

「じゃあ」

隆司が言った。

「また」

真由美は。

し考えて答えた。

「うん。またね」

さようならではない。

夫婦へ戻るというでもない。

なら会う。

子どものことで連絡する。

たまに。

肉じゃがの写真が届く。

それくらい。

真由美は。

自分のへ向かって歩いた。

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