みかん小説
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"父子関係否定の白い封筒" 第3話

「でも女の子は成で変わりますから」

それでも義母は止まらず、を押すように言った。

「血筋は必ず顔にるはずですからね」

私は静かに息を吐き、音をてないように気をつけて玄関へ向かった。

私は笑顔を作って鈴にお盆を差しした。

「麦茶をどうぞ」

は申し訳なさそうに目をそらした。

私は言い返すことも泣くこともせず、ただ軽くげて台所へ戻った。

そしてスマートフォンをし、今付と今の会話を正確にメモへ残した。

その夜、寝で着替えをしている直に、私は昼来事を伝えた。

「お義母さん、所の鈴さんので、唯の顔ちを否定する言い方をしたの」

はパジャマのボタンを止めるを止め、わずかに眉をひそめた。

「鈴さんのでわざわざそんなことを言ったのか」

私は直を責めるつもりはなく、ただ母親にし注をして欲しかったのだ。

私は直の目を見つめた。

「私への当てこすりならできるけど、いつか唯が理解したら傷つくかもしれない」

そう伝えると、直は困ったような顔をしてベッドの端に腰をろした。

「母さんも悪気はないんだよ。跡取りとかそういう言葉が好きなだけで」

私はし語気をめた。

「悪気がなければ、所の方ので孫の顔を否定してもいいの?」

は慌てて首を振った。

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「そうは言ってないよ。でも母さんも寂しいんだ。適当に聞き流してくれないかな」

は私の目を見ず、線をに落としたままそう答えた。

その横顔を見た瞬、私は彼のにある本当の恐れと逃避に気がついた。

彼が母親をく止めないのは、私をかばうことで自分が問いただされるのを恐れているからだ。

本当はおに原因があるんじゃないかと疑われるを、何よりも避けているのだ。

彼は無識のうちに私のが削られていくことを、自分の秘密を守る盾にしていた。

私は静かに目を伏せた。

「分かったわ。私が気をつければ済む話ね」

私がく答えると、直はほっとしたように息を吐き布団へ潜り込んだ。

夫は私たちをしてくれているが、彼自の恐怖のでは私を守りきれないのだ。

翌朝、私はいつもよりく目を覚まし、朝の準備に取りかかった。

ると奥にある洗面所の気がついており、ドアがわずかにいている。

から、義母が洗面台の鏡のっているさなろ姿が見えた。

彼女は歯ブラシをてる陶器のスタンドをじっと見つめていた。

スタンドには直の青い歯ブラシと唯の黄い歯ブラシが並んでいる。

義母はゆっくりとを伸ばし、直の歯ブラシの柄に指先で触れた。

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まるで何かを確認するかのようにじっとそれを見ろしている。

私は怪訝にい、声をかけた。

「お義母さん、こんな朝くに何をしているんですか?」

私が声をかけると、義母はビクッと肩を震わせ、慌ててを引っ込めた。

義母は無理に作った笑顔で私の方へ振り向いた。

「ああ、美咲さん、から起きているのね」

義母は自然なほどるい声をした。

「洗面台が埃っぽかったから、唯ちゃんが来るに掃除しようかとってね」

私は疑を隠して答えた。

「そうですか。いつもありがとうございます」

私はそう答えながら、義母の両が完全に空であることを見逃さなかった。

雑巾も持っていないのに掃除をしようとしたという言い訳は、らかに自然だ。

義母がにリビングへ向かった、私はすぐにスタンドを確認した。

の歯ブラシも唯の歯ブラシも、いつも通りの所に置いてある。

無くなったものは1つもなく、折られたり汚されたりしている形跡もない。

それでも、あの背からじた異様な執が、私の胸のたく張り付いていた。

そのの夕の席で、義母は突然、私にとっては予の提案をしてきた。

義母はハンバーグをさく切って唯のへ運びながら、嫌な顔を私に向けたのだ。

、私が保育園へ唯ちゃんのお迎えにってもいいかしら」

私はお椀を持つを止め、瞬だけ直と顔を見わせた。

義母がお迎えにくのは、私の仕事が遅くなるだけと決まっていたからだ。

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