25年連れ添った夫のジャケットから、私は一通の白い封筒を見つけた。 そこに入っていたのは、結婚式場の予約確認書。新郎の欄には夫の名前。そして新婦の欄には、私ではない若い女性の名前が書かれていた。 まだ離婚もしていない。私はまだ、彼の妻のままだった。 それなのに夫は、共同口座から消えた150万円を使い、愛人との結婚式を準備していた。私を家に残したまま、別の女に白無垢を着せようとしていたのだ。 長年、見て見ぬふりをしてきた冷たい食卓。帰らない夜。私を「処理する」と話していた夫の声。 そのすべてを胸に、私は黒い喪服を取り出した。 向かった先は、白い花で飾られた結婚式場。 白無垢の愛人と、黒い喪服の正妻。 そこで私は、夫が隠してきた裏切りの証拠を、静かにテーブルの上へ並べていく――。