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完結第5話
椿の家を守った母
夫を亡くして2年。62歳の片桐義恵は、静かな老後を送るため、世田谷に100坪の一軒家を購入した。 ところが、それを知った長男夫婦は当然のように言い放つ。 「今日から俺たちも住むから」 「逆らうなら、介護は一切しませんから」 長男という立場と、老後の介護を盾にすれば、母親は従うと思っていた二人。だが義恵は、すでに夫が残した“ある準備”を知っていた。 夫の葬儀で「長男」と書かれた名刺を配っていた息子。親孝行を口にしながら、狙っていたのは母の家と財産だった。 しかし、亡き夫が本当に守ろうとしていたものは、長男夫婦の想像をはるかに超えていた。 3時間後、嫁から届いた50件の着信。 その時すでに、すべては手遅れだった――。因果応報|親不孝6.9千字5 26 -
完結第14話
22年育てた継娘の挙式前夜、親族席を奪われた母
二十二年育てた娘の挙式前夜。手縫いの白ハンカチを仕上げた私に、娘は告げた。「親族席には実母が座るから、来ないで。育ててくれた感謝の手紙も、産んでくれた人に読むから」夫もまた当然だと嘲笑う。私は桐箱の蓋を閉じ、翌朝の鍵を靴箱に置いた。ドアの向こうから、夫の浮かれた囁きが漏れた。「これで明日は、本物の三人家族だな」因果応報|裡切られた2.1万字5 413 -
完結第15話
十二年前、泥水に捨てられた私
「男を産めない役立たず」と罵られ、豪雨の夜に塩を撒かれ叩き出された奈緒。生後間もない未熟児の娘を抱え、親友に夫を奪われた絶望の中で、早朝のビル清掃から再起を誓う。 しかし、過労で倒れたある男を介抱した日を境に、彼女の運命は静かに動き始める。 12年後、老舗の暖簾を失いかけた元夫の前に現れたのは、何億もの光を纏う絶世の貴婦人だった。見下されていた女が、すべてを覆す逆転劇が幕を開ける。因果応報|人生逆転|嫁姑|不倫2.3万字5 776 -
完結第23話
19年間の嘘を暴いた1枚のDNA鑑定書
19年前、母と妻の嘘に騙され、身重の妻を嵐の夜に追い出した財閥総帥の神崎。時が経ち、倒産寸前の彼の前に現れたのは、世界的な権力者となった元妻と、彼女が育て上げた3人の「天才」たちだった。現在の妻と母は彼らの才能と財産を奪おうと卑劣な罠を仕掛けるが、それらはすべて最悪の形で日本中に晒されていく。そして神崎の元に届いた「19年前の真実」。すべてを失った男が、悪魔たちを下すための最後の決断とは――。因果応報|裡切られた|嫁姑|第二の人生|親子関係3.5万字5 1361 -
完結第16話
妻の手術日に3000万奪った夫の代償
末期ガンと闘う一人娘・紬。義実家の食卓で義母は「どうせ死ぬなら保険金でも残して」と嘲笑い、夫は娘の危機にも見舞いに現れない。そして紬が命がけの手術室へ入ったその朝、夫一家は保険金三千万円を奪い、ファーストクラスで海外へ高飛びした。SNSに躍る「臨時収入あざっす」の投稿。だが奴らは知らなかった。娘の父が、全てを奪い返すために牙を研ぐ巨大企業の会長であることを――。因果応報|裡切られた|嫁姑|金銭問題2.4万字5 1060 -
完結第16話
毎月100円を振り込む名医の20年
古紙回収の父を持つ私は、名門病院の院長一家から「前科者のような風貌」と罵られ婚約を破棄された。 悔しさに震えながら父の軽トラを掃除していると、座席の隙間から古い通帳が見つかる。 そこには、婚約者の父である院長から20年間、毎月5日に「100円」だけが振り込まれ続けていた。 それは援助ではなく、身代わりの罪を背負わせた父を監視する電子の首輪。 すべてを知った私は、父の手を握り、嘘で塗り固められた名医の式典へ向かう――。因果応報|人生逆転|真実|裡の顔2.4万字5 4691 -
完結第25話
名前を消された入園届
認可保育園の現況調査まで、あと48時間。 私は夫と義妹から「狂った母親」の濡れ衣を着せられ、娘と共に団地から着の身着のままで追い出された。 足元に放り出された娘のお昼寝布団は、名前がカッターで削ぎ落とされ、別の名前が書き殴られていた。さらに娘のための口座残高は、たったの「342円」。 娘の居場所も、生きる金もすべて奪われた土砂降りの夜。私は切り裂かれた名札を握りしめ、ある場所へ向かった。因果応報|裡切られた|夫婦|修羅場3.8万字5 428 -
完結第16話
父親欄の黒い斜線
生後一ヶ月の祝いの席で、夫は「娘はうちの血筋だ」と誇らしげに命名札を掲げた。だが、夜泣きのたびに耳栓をして別室へ逃げていた男の前に、妻が置いたのは、父親欄がすべて黒い斜線で消された保育園申請書と、七日後の日付が入った新居の賃貸契約書だった。「父親の席は、もうない」。一晩徹夜しただけで「やり直せる」と縋る男を置き去りにし、朝八時の引越しトラックが走り去る。そして別居三週目の深夜、娘の体が38.9度の高熱に包まれた時、男は逃げ場のない現実に直面する――。因果応報|夫婦|修羅場2.2万字5 105 -
完結第24話
七年の指輪を外す夜
上場一周年を祝う丸の内の大宴会場で、株式会社アスターリンクの社長・相沢琢磨は、才色兼備の女性最高幹部・水上水希との婚約を電撃発表した。会場の末席でその言葉を聞いていたのは、創業期の極貧時代から七年間彼を無償で支え続けた同居人・神谷咲だった。「今の二人は、もはや同じ未来を歩く相手ではない」――報道陣の前で過去を冷酷に切り捨てられた咲は、かつて贈られた細いプラチナリングを静かに外す。 彼を立てるために素朴な女を演じ、口を閉ざしてきた咲。だが彼女の正体は、日本屈指の名門企業・神谷ホールディングス創業一族の長女だった。咲が去った直後、三十億円規模の大型資金調達が突如暗礁に乗り上げる。焦る琢磨が目にしたのは、七年前の事業計画書に残された咲の鋭い鉛筆の筆跡と、大物投資家が口にした信じがたい事実だった。自分を社長へと押し上げた真の存在に気づいた男の前に、幼馴染の九条礼司を伴い、自らの足で立ち上がった咲が現れる――。因果応報|人生逆転3.7万字5 1105 -
完結第20話
私の弁当に、店長の娘の名前
スーパーの惣菜部で十二年働くパートの私は、現場の経験を注ぎ込んで一人暮らし向けの出汁煮弁当を開発した。テスト販売で完売が続き全国展開が決まるが、提出された企画書の責任者欄には店長の娘の名前が印刷されていた。「君は45歳だ、あの子には将来がある」と店長に口止めされ、同僚の手前沈黙を選んだ私だったが、全国発売を決定づける最終確認書の署名を求められた瞬間、私は手渡されたペンを机に置いた。職場逆転|因果応報|人生逆転|裡切られた|怒り3.0万字5 1571 -
完結第20話
追い出した妻の味を食べる夫
娘の葬儀直後、「もう維持する理由はない」と夫に鍵を変えられ、所持金六百五十円で放り出された私。拾われた小さな唐揚げ屋で必死に働き五年が過ぎた頃、店に一日四十食の社内弁当の注文が入った。発注元は元夫が経営する外食企業の本社。断ることもできたが、私は社長室宛ての弁当を引き受けた。一週間後、回収された空の容器の底には、「今日の生姜焼きの味、昔食べたことがある」と書かれた元夫の付箋が残されていた。因果応報|裡切られた|夫婦|第二の人生3.1万字5 4659 -
完結第40話
50億を消した傲慢行員の末路
「社員15万人は嘘つきのおじいちゃんがご来店ですか。さっさと解約してよ」――作業衣姿で四つ葉銀行・若葉町支店を訪れた田中グループ会長・田中誠は、高慢な若い行員・鈴木に「中卒の社長ごっこ」と嘲笑され、追い出された。50年前、この支店に救われた恩から、グループの根幹に関わる50億円もの資金を預け続けていた誠だったが、その侮辱に静かな怒りを覚え、全15口座の即時解約を決意する。彼が去った直後、水面下で発動された全額引き上げの指令により、支店の預金残高の4割が一瞬で蒸発。支店長が絶望の淵で震え上がる中、鈴木は自分が追い払った老人の本当の正体に気づき――。職場逆転|因果応報6.1万字5 1437 -
完結第13話
50万円の化け物屋敷を買った孤児
50年間店を営んできた70歳の佐藤マキは、突然届いた「敷金3倍」の通知書により、全財産を失い路頭に迷う絶望の淵に立たされていた。そんな彼女の前に現れたのは、飢えた12歳の孤児・ケ太。彼は「50万円の幽霊屋敷を買おう」と無謀な提案をし、周囲から嘲笑を買う。しかし、ゴミの山にすぎないと思われたその廃墟には、土地の価格を50倍に跳ね上げる「バイパス道路計画」という途方もない秘密が隠されていた。金に目が眩んだ実の息子が母の薬を人質に実印を奪おうと暴走する中、ケ太が密かに仕掛けた防犯カメラの録音データが再生され――。因果応報|人生逆転1.9万字5 130 -
完結第22話
恩人弁護士の不可解な書類
満員電車の切り取り動画で炎上し、派遣先を不当解雇された私を、着手金ゼロで救ってくれたのは小さな事務所の弁護士だった。彼の尽力で示談を勝ち取り日常を取り戻した二ヶ月後、私は元上司のパワハラを訴えた見知らぬ後輩の裁判資料を目にする。そこには、私が弁護士の相談室で泣きながら話したはずの告白が、そのまま証拠として並んでいた。震える手で開いたその裁判記録の送達先には、私を救った恩人弁護士の事務所名が記されていた。職場逆転|因果応報|裡切られた|怒り3.4万字5 143 -
完結第22話
側溝の底のGPS
六年前に娘を事故で亡くし、近所から「不注意な母親」と後ろ指を指されながら暮らしてきた私。ある朝、向かいの名士宅との境界にある側溝の泥から、泥まみれの「娘の見守りGPS」を掘り出した。壊れた端末のログを開くと、六年間、豪雨の深夜になるたび、向かいの家のWi-Fiと通信を繰り返していた。問い詰めた夫が無言で開けた物置には、壁一面に貼られた隣家の行動記録と、五年間密かに改造されていた配管図面があった。ミステリー|因果応報|裡切られた|真相3.3万字5 16447 -
完結第23話
追い出された四畳半
物流倉庫の夜勤で稼ぎ、毎月五万五千円の家賃を同居人に手渡してきた。だが、ベランダの洗濯機の裏で見つけたのは、実際の家賃が一万九千八百円だと記された公団の通知書と、私の名前が勝手に書かれた退去届。部屋から母の形見の桐箱と実印が消え、玄関に二千円札を投げ捨てられて「出ていけ」と嗤われた時、奥から見知らぬ男の笑い声がした。私は昨日区役所で新しく登録し直した「別の印鑑」を、ポケットの中で静かに握りしめた。因果応報|裡切られた|金銭問題|修羅場3.5万字5 163 -
完結第27話
奪われた十八年の通帳
十八年夜勤、指先をあかぎれで裂き貯めた700万円は、愛人と逃げた夫に奪われ、残されたのは「野垂れ死ね」の嘲笑と30万円の慰謝料だけだった。氷点下の深夜、夫に命じられて洗った車のトランク。その底、スペアタイヤの裏に隠されていたのは、半年前に軽トラックが崖下へ転落した「深夜の領収書」だった——会社で徹夜したはずの夫の、完璧なアリバイが崩れ去る。冷え切った畳の上、私は父の遺した古い権利証と、夫を地獄へ突き落とす殺意の証拠を握りしめた。因果応報|夫婦|修羅場|不倫4.1万字5 849 -
完結第11話
五十万円の便利妻
義父の四十九日を終えた日曜の朝、商社の係長へ昇進した夫から緑の離婚届を突きつけられた。「腰を壊したお前は出世の邪魔。手切れ金50万で出て行け」。4年間、排泄の世話まで一人で背負い続けた私を、夫は「無償の介護要員」として切り捨てたのだ。愛人とタワマンへ移る気満々の夫。だが、冷え切った私の手元には、四年間の一切を記した【介護日誌】と、義母から託された反撃の鍵が握られていた。因果応報|裡切られた|介護|金銭問題|不倫1.7万字5 35101 -
完結第14話
残高220円の介護嫁
義母を八年間ワンオペで看取った美奈子。初七日を終えた朝、区役所勤めの義弟・健二が派手な婚約者を連れて上がり込み「このマンションは八千万円で売る。寄生虫は日曜までに出ていけ」と言い放つ。仏具を蹴り飛ばし鍵を壊そうとする義弟。だが、床に落ちた日めくりカレンダーの裏には、月百二十万もの異様な返済メモが刻まれていた。追いつめられた男の暴挙に対し、八年間耐え続けた清掃婦の義姉が静かにスマホを構える。因果応報|相続|介護|年金|金銭問題2.2万字5 2140 -
完結第11話
祭り食堂の逆襲
「あ、貧乏店の飯なんか食えるか? 今夜の50名、キャンセルで」——東京本社から送り込まれた若きエリート・岩田京介が、電話口で吐き捨てた冷酷な一言。その傲慢な態度は、シングルマザーの小暮けい子が営む古びた食堂「祭り食堂」から50人分の料理と売上を奪い去り、絶望の淵へと追いやった。 しかし、その日を境に運命の歯車が狂い出す。電話の相手の「ボロ食堂」を偶然助けた作業着の男こそ、駅前再開発の総額100億円規模の巨大プロジェクトで鍵を握る地元・柏木建設の社長・拓也だったのだ。岩田の身勝手な振る舞いは、やがて元請け企業から「小さな約束を守れない会社に100億の約束は守れない」と断絶される引き金となり、彼の人生とエリート街道を音を立てて崩壊させていく。 果たして、誇りと冷酷さが引き起こした破滅の果てに、岩田が目撃する真実とは何なのか。そして、静寂を取り戻した食堂の暖簾の向こうで、新たな未来を紡ぎ出す母子の運命の行方は——。職場逆転|因果応報1.7万字5 1151