-
完結第14話
「ただいま」と笑う夫を家族全員で無視した
家族を捨て愛人と音信不通だった夫・久史が、1年ぶりに「家計、大変だったろ?」とヘラヘラ帰宅した。だが夕食の席、私と義両親、娘、そして親友の晃は全員で彼を完全無視する。怒り狂う久史の前に置かれたのは、荷物を詰めた段ボールと1枚の婚礼写真。久史は「重婚だ、訴えてやる!」と喚き散らすが、私は無言で彼の額へある書類を貼り付けた。そこには鮮明な公印が押された『離婚届受理証明書』の文字。かつて娘がお絵描きの裏紙として引っ張り出してきた、夫直筆の離婚届の存在を告げると、男は脂汗を流して震え始め――。夫婦|真実2.0万字5 18168 -
完結第27話
会長を救った孤児と十年目のDNA
「明日その車に乗ったら死ぬよ」――孤児院を訪れた72歳の会長・堀田健造に、身なりの汚れた少年・勇気は突然そう告げた。半信半疑で予備車に替えた翌朝、問題の車はブレーキを失い崖下へ転落。少年の警告は現実となる。10年前に一人息子・幸介を事故で失い、家族を失った痛みを抱えて生きてきた健造は、勇気を保護するが、彼には幸介と同じアレルギーや癖があり、さらに幸介の字で機械図面が記された古い手帳まで持っていた。そんな中、財閥の傍系で常務の堀田悟に、車へ細工した人物との不気味な共通点が浮かぶ。健造は田中と密かに証拠を集め、悟の動向を追うことを決意する。やがて会社の金と10年前の事故、そして勇気の出生を結ぶ点が一つずつ繋がり始める――。真実4.1万字5 776 -
完結第12話
午前五時の朝餉
母・加奈子を理不尽に追い出して七日目の朝。二重ロックで施錠されたはずの台所で、炊飯器のランプが黄色く灯っていた。「保温:28分」。蓋を開けると、湯気を立てる筍ご飯と、包丁立てから消えた一番重い三徳包丁。電源を抜いても、暗証番号を変えても、毎朝午前五時に届き続ける温かい米。やがて米の底から現れた“ある金属片”を境に、父と祖母の顔から血の気が引いていく。母はどこから入り、この家で何を見つめているのか。因果応報|嫁姑|真実|修羅場1.8万字5 4154 -
完結第13話
二十七年目の嘘
58歳で急死した夫の遺品を整理していた美智子は、引き出しの奥から27年前の「採用内定通知書」を見つける。当時不合格だと思い込んでいた東京の出版社からのものだった。封筒の裏には夫の筆跡で「辞退連絡済」。夫はなぜ私の人生を勝手に奪ったのか。さらに、夫の出世作となった伝説の住宅企画が、かつて自分が書いた企画ノートそのものだったことを知る。奪われた名前と人生を取り戻すため、妻が下した決断とは。人生逆転|夫婦|真実|第二の人生|親子関係2.0万字5 5178 -
完結第14話
身代わりの爪痕
結婚式前夜、姉の里帆が泥まみれのパンプスを残して失踪した。実家の借金のため、身代わりとして名家の御曹司・神谷拓真と結婚させられた妹の志乃。夫は完璧で優しいが、「入浴時間は30分、浴室の鍵は絶対に閉めない」という異様なルールを強要する。ある日、志乃は姉が残した古いスマホから、7年前に夫の自宅浴室で前婚約者が“溺死”していた事実を知る。姉が逃げた真の理由と、夫が毎晩差し出す温かいミルクに隠された戦慄の罠とは。兄弟姉妹|夫婦|真実|絶縁|金銭問題|修羅場2.1万字5 561