"赤いバイクと最後の新聞" 第6話
黒写真のには、今ではすっかりを取ったたちの子ども代があった。
6のが枚をに取った。
「この、田所さんに似てる」
先も覗き込む。
が指しているのは、舎のに並んだ児童のだった。
坊主。
痩せた顔。
真っ直ぐを見ている。
「確かに似てるな」
裏を見ると、戦もないがかれていた。
「田所さん、ここに通ってたのかな」
「のだから、たぶんそうだろう」
は写真をもう度見た。
今の田所からは像しにくい、歳ほどの。
「聞いてみようかな」
翌朝。
田所が聞を届けに来た。
は写真を持って玄関へた。
「田所さん」
「何だ?」
「これ、田所さん?」
写真を差しす。
田所は目見た。
「ああ」
「やっぱり!」
「ずいぶん古いのを見つけたな」
「ここに通ってたの?」
「通ってたよ」
「この舎?」
「今よりししかったけどな」
田所は笑った。
子どもたちが集まる。
「何いた?」
「俺のころはかったぞ」
「30?」
「それくらいいた」
「教ぎゅうぎゅうじゃん」
「はその方がかかった」
子どもたちが笑った。
6のが聞く。
「田所さんも聞読んでた?」
田所の笑顔がし止まった。
「ああ」
「子ども聞?」
「そんな派なもんじゃない」
田所は写真をへ返した。
「古い聞だ」
「何の記事?」
「忘れた」
そう答えた。
だが、本当は忘れていなかった。
京の。
国の図。
を渡る。
初めて見たもののいくつかは、今でも鮮に覚えていた。
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先が言う。
「今度、昔の学の話を子どもたちに聞かせてくださいよ」
田所は首を振った。
「俺より詳しい寄りがいるでしょう」
「田所さんだって、もう分昔のだよ」
6のが言うと、田所が笑った。
「聞、返してもらおうかな」
「嘘です」
いつものような朝だった。
しかし、閉まで残り1かを切っていた。
教の壁には、子どもたちが作ったのがしずつ増えていった。
本物の桜が咲くころには、この学はもうない。
そう考えるたび、先は胸が詰まった。
子どもたちは本へく。
先も別の学へ移る。
田所はこれまで通り郵便を配る。
皆の活は続く。
けれど、この所だけがのに取り残される。
あるの夕方。
先は戸締まりを終え、玄関のでち止まった。
の残る。
毎朝、田所ががってくるだ。
閉した翌から、あの赤いバイクもここへ来なくなるのだろう。
そうった、先は初めて、
「聞もあとしだな」
と寂しさをじた。
3。
にはまだが残っていたが、差しにはしずつの気配が混じり始めていた。
ノ分最の。
朝くから先は舎へ来ていた。
教の黒板へ、いチョークできくく。
「ありがとう ノ分」
その周りには、子どもたちがで作った桜のを貼った。
赤。
桃。
。
し形の歪んだものもある。
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それでも3が何もかけて作った桜だった。
廊には昔の卒業写真を並べた。
から借りた写真もある。
戦もないころのもの。
児童が何もいたころ。
運会。
。
のの集写真。
ノ分が歩いてきたが、細い廊いっぱいに並んでいた。
午8。
いつもの音がした。
ブブブブ……。
子どもたちは瞬顔を見わせた。
今が閉式でも、田所は変わらなかった。
赤いバイクが玄関へ止まる。
「おはよう」
「おはよう、田所さん!」
田所は配達袋から聞を取りした。
「今は式か」
「うん」
「緊張してる?」
6のはし照れながら頷いた。
「卒業もするから」
「そうか」
田所は聞を渡した。
この朝も、誰も特別なことだとはわなかった。
ただ、田所は聞を放す瞬、いつもよりしくそれを見ていた。
「じゃあ、あとでな」
「田所さんも式に来るの?」
「配達が終わったら」
そう言ってをりた。
午10。
閉式が始まった。
卒業する6が1。
級が2。
先。
保護者。
の老たち。
役の。
全員が集まっても、さな教には分収まった。
むしろ昔の写真に写っている学の数よりないほどだった。
最初にをった。
3の子どもの声に、たちの声がなる。
配ののには、いながら目元を押さえるもいた。
何も、自分たちもこの教でっただった。
先が挨拶をした。
途で何度か言葉に詰まった。
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