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"不機嫌夫の末路" 第10話

では、夕に誰かの顔を見る必がなかった。

母が噌汁をこぼしても、「あらやだ」と笑う。

ひながスプーンを落としても、誰も黙り込まない。

「落ちちゃったね」

そう言って拾えば終わる。

そんな当たりのことが、鮮だった。

私も仕事を続けた。

からの通勤はがかかったけれど、朝、の表を確認してからる必がないだけで気持ちは軽かった。

の迎えについても、母が伝ってくれることになった。

「最初から言ってくれればいいのに」

母はそう言った。

私は苦笑した。

頼み事をするだけで構える癖が、自分のに残っていることに気づいた。

おきに届いていたのメッセージは、しずつ変わっていった。

《あののこと考えてる》

私は画面を見つめた。

次のには、もうい文章が届いた。

《ひなが言った言葉がずっとかられない》

さらに数

《自分がしてきたことって、あれだったんだってやっと分かった気がする》

文章の調子が、それまでとは違っていた。

命令ではない。

言い訳でもない。

なくとも、自分のを考えようとしているようには見えた。

私は複雑な気持ちになった。

が本当に変わろうとしているのなら、そのこと自体を否定したいわけではない。

私だって、最初からを壊したかったわけではなかった。

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ひなと3で笑って過ごしたもある。

テーマパークの午のように、嫌が戻れば普通の族として楽しく過ごせた。

だからこそ、何度も期待した。

もう丈夫かもしれない。

次からは違うかもしれない。

私の言い方にも問題があったのかもしれない。

そうやって戻ってきた。

でも今は、その「かもしれない」だけで元のへ帰ることはできなかった。

言葉のあとにが伴わなかったことを、私はっている。

謝ることすらなく、が経てば何もなかったことにしてきた。

今回、「悪かった」と言ったでさえ、し問い返しただけで「これ以どうしろって言うんだ」とった。

完全には許せなかった。

りも残っていた。

その方で、実活のしずつ別の覚もまれていた。

余裕だった。

、母とひなと3卓を囲んでいるだった。

ひなが幼稚園で覚えたを何度も違えながらっていた。

母が笑い、私も笑った。

スマートフォンが震えた。

からだった。

《自分がどうして黙るのかも考えてる》

文章を読んで、私はさく笑った。

「何?」

母が聞いた。

から」

「そう」

母はそれ以聞かなかった。

私は画面を見ながら、ぼそっと言った。

「なんか反省文みたい」

自分のから笑いがたことにし驚いた。

を馬鹿にしたかったわけではない。

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ただ、以ならメッセージ1つで胸がざわつき、何と返すべきか何度も文章を打ち直していただろう。

今は、れたところから見られている。

それだけに余ができたのだとう。

許すかどうかは、まだ分からない。

戻るかどうかも決めていない。

謝罪の言葉だけで判断するつもりもなかった。

がこれからどうするのか。

自分の嫌を自分で扱えるようになるのか。

話したくないでも、相しないように扱わずに済むのか。

ひなに同じいをさせずにいられるのか。

それは、私が答えをすことではない。

で示すしかない。

私はもうし、このまま距を置いて見ようとった。

あるの夕方、私はひなを幼稚園へ迎えにった。

園庭では何かの子どもがまだ遊んでいた。

ひなも砂にいて、同じクラスの女の子と何かを作っていた。

私はフェンスのからしばらく様子を見ていた。

迎えに来た私に気づいていない。

砂をさなカップへ詰め、ひっくり返して丸い形を作っている。

「ケーキ!」

ひなが楽しそうに言った。

隣の子が、同じスコップを使おうとを伸ばした。

2なった。

何か言いいになったようだった。

の子がしむくれた顔をした。

の私なら、すぐくへって「仲良くしなさい」と言ったかもしれない。

けれど先くにいる。

私はそのまま見守った。

すると、ひなが相の子の顔を見た。

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