みかん小説
本棚

"赤身を笑った女の末路" 第7話

「ママって昔から赤好きだよね」

トロは脂がくて苦なの。あと卵とかっぱ巻きも好き」

「初任で奢ってるのにいのばっかり」

「好きなものをべてるんだからいいでしょう」

私はウニやエビもあまり得ではない。

由美も私に似たのか、梅しそ巻きやお巻きをんでべる。

「自分だって同じようなものじゃない」

「私はいいの。奢る側だから」

「何よ、それ」

2で笑った。

こうして娘と寿司をべているだけで、分幸せだった。

15、幼い娘のを握ってた夜には、こんな未来を像する余裕などなかった。

仕事を始めたも、由美を無事に学までかせられるのかだった。

その娘が社会になり、自分の料で私に事をご馳してくれている。

それだけで胸がいっぱいだった。

だから、聞き覚えのある声が背から聞こえた瞬誰なのか分からなかった。

「え……実乃里?」

振り返った。

1の女性がこちらを見ていた。

15というは流れていた。

けれど、すぐに分かった。

子……」

代から私のことを「親友」と呼び続け、私の夫を奪った女性。

子だった。

「やだ、久しぶりじゃない」

子は驚いたように目を見いた、すぐに昔と変わらない笑顔を浮かべた。

「実乃里、全然変わらないね」

「久しぶり」

私はく答えた。

できれば、それだけで終わらせたかった。

広告

せっかくの由美の初任祝いを、昔のことで台無しにしたくなかったからだ。

ところが子は私たちのテーブルへづいてきた。

そして線を、テーブルのへ落とした。

マグロの赤

卵。

かっぱ巻き。

巻き。

子の元がゆっくりがった。

「あら、相変わらず貧乏臭いわね」

を疑った。

いネタばっかりじゃない」

同じ回転寿司へ来ているから、頼んだ寿司を見て「貧乏臭い」と言われるとはわなかった。

「好きだからべてるだけよ」

私が答えると、子はで笑った。

「ふうん。まあ、実乃里は昔からそういうだったものね」

そして私たちの隣のテーブルへ座った。

れた所に、線の細い青っていた。

どこかで見た顔だった。

「リオン君?」

に見たのは、彼がの頃だったとう。

してになっていたが、目元には当の面が残っていた。

リオンは私にさく会釈した。

その表は、どこか気まずそうだった。

子が員を呼び、ウニやトロ、イクラなどを次々注文し始めた。

その様子を見ながら、由美が私の元で囁いた。

「ママ」

「何?」

「あのって、もしかして子おばさん?」

「そうみたい」

「やっぱり」

由美の表に、はっきり嫌悪が浮かんだ。

「よく覚えてたわね。最に会ったの、7歳くらいでしょう?」

「覚えてるよ」

由美声で言った。

広告

「すっごく嫌なの女のだったから」

私は苦笑した。

「その、パパがあのと再婚したってって、ちょっと男嫌いになったもん」

「それは悪いことしたわね」

「ママが謝ることじゃないじゃん」

由美はすぐに笑った。

「それに今はちゃんと彼氏いるから丈夫」

「そう」

私はほっとした。

「じゃあ今はその彼氏の話でも聞かせてもらおうかな」

「今は私の初任祝いでしょ。ママがべる

「はいはい」

そんなやり取りをしていると、隣から子の声が割り込んできた。

「あら、初任なの?」

仕切りの横からを乗りしている。

「それはおめでとう」

由美は軽くげた。

「ありがとうございます」

「じゃあ、あんまりいものは頼めないわよね」

また余計な言がついた。

子は自分のテーブルに届いたトロを見せつけるように皿を取った。

「うちのリオンは国公務員だからね。将来泰よ」

「そうなんですか」

私はそれだけ答えた。

「今もね、息子がご馳してくれるっていうから来たの」

隣のリオンは、ますます気まずそうな顔をしていた。

15経っても、子は何も変わっていなかった。

代は彼氏。

その学。

結婚。

夫の収入。

子育て。

そして今度は、息子の職業。

何でもと比べなければ気が済まないらしい。

さらに子は胸を張った。

「それに私も今、すっごくおしゃれなおで働いてるの」

「へえ」

「今はパートだけど、いうちに社員にしてもらうつもり」

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: