みかん小説
本棚

"11年目のコロッケ" 第7話

「貴様!」

京子へびかかろうとした父を刑事が押さえる。

の寝に盗聴器を仕掛けるなんて最!」

京子は今度は私を罵った。

「そんな卑怯なことするから、まともな教育を受けてない女は嫌なのよ!」

私は佐藤さんを見た。

佐藤さんがげる。

「設置したのは私です」

京子が固まった。

「毎の掃除の際に。健が酒の席か寝でパスワードを話す能性があるといましたので」

「佐藤……おまで……」

父は愕然としていた。

佐藤さんは12、夫を事故でくしていた。

から転落したとされていた。

しかし夫には額な命保険がかけられており、その保険に関係していたのが父の会社だった。

「私はずっと疑っていました」

佐藤さんは父を見た。

「主は事故ではなかったんじゃないか、と」

その疑いを確かめるため、佐藤さんは素性を隠してこのへ入り、働き続けた。

そしてへ閉じ込められていた私と会った。

「み咲お嬢様が弁護士になってからの5、私はから資料を探してきました」

父が鳴ろうとしたが、黒田刑事が押さえた。

フロッピーディスクが警察の器へ接続された。

パスワードが入力される。

ロックが解除された。

画面に無数のファイルが表示された。

架空の保険契約。

自然な事故記録。

齢者の名

広告

保険額。

そして「対象者」としてまとめられた名簿。

黒田刑事の表が変わった。

「これは……」

画面をスクロールする。

そのに、佐藤さんの夫の名があった。

『佐藤夫 転落事故 保険5000万円』

佐藤さんはそのに崩れた。

「やっぱり……」

で顔を覆った。

「あなた……ごめんなさい。見つけるのに、こんなにがかかって」

私は佐藤さんの肩を抱いた。

「佐藤さん」

彼女は泣きながら首を振った。

「ありがとうございます、お嬢様。これで主も……」

父は抜け殻のようになっていた。

しかし黒田刑事がファイルを調べている途、眉をひそめた。

「待ってください」

画面の隅に隠されたフォルダーがあった。

最終更

くと、命保険契約のデータが表示された。

対象者――京子。

保険額――3億円。

「え?」

京子がの抜けた声をした。

さらに実計画があった。

は今

の席。

京子の事へ何らかの薬物を入れ、急病に見せかける計画だった。

京子の顔から血の気が消えた。

彼女はゆっくり、座敷の隅に置かれた自分の箱を見た。

父は法が始まる、京子にだけ特別な弁当を渡していた。

『いつも苦労をかけてるからな。残さずべろ』

京子は30分ほど、それをほとんどべ終えていた。

「健さん……」

父は京子を見て、く笑った。

「お夫が俺を裏切ってるのはってたよ」

「まさか……」

広告

「俺より先に俺を殺そうとするからだ」

その言葉を聞いた直、京子は喉を押さえた。

「う……」

突然、黒い液体を吐きし、畳のへ倒れた。

親族たちが鳴をげた。

京子は畳ので体を震わせ、苦しそうに喉を押さえた。

親族たちは斉にれ、誰かが救急を呼べと叫んだ。

父だけが笑っていた。

「いい気だ」

へ押さえつけられながら、京子を見て笑う。

「俺の財産を奪おうとした罰だ」

その目が私へ向いた。

「み咲。おも悔しいだろう。これで京子は終わりだ。俺が毒を入れた証拠なんかない」

私は何も答えなかった。

父の笑い声がしずつ自然になった。

「なんだ、その目は」

その、京子のそばにしゃがんでいたの男性ががった。

「脈拍、血圧ともに問題ありません」

父の顔が止まった。

京子も咳き込みながら体を起こした。

は悪いが、命に関わる状態には見えない。

「なぜ……」

の男性が分を示した。

鑑識に同していた科学捜査関係者だった。

「京子さんがにしたものは、体にな害を与えないよう事に置き換えられています」

父が目を見いた。

佐藤さんがた。

「社。今朝、あなたが斎で京子様の弁当にを入れているのを見ました」

父の肩がねた。

「配膳のを交換しました。本来入れられていたものは、すでに警察が確保しています」

京子は震えながら父を指差した。

「本当に私を殺そうとしたの……?」

「うるさい!」

父が叫んだ。

私は父を見ろした。

「お父さん。もう終わりです」

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: