みかん小説
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"11年目のコロッケ" 第6話

黒田刑事がそれを見て父へ線を向ける。

「健さん。これは、以あなたの社に置かれていたものと同型ですね」

父は首を振った。

らない」

「田さんの証言では、裕子さんは最初に属製の物で殴られています。こちらについても鑑定します」

「違う! 俺はそれをへ捨てたはずだ!」

父が叫んだ。

瞬、座敷が静まり返った。

自分で言ってから、父も気づいたようだった。

黒田刑事の目が鋭くなる。

へ捨てた?」

父のいたまま止まった。

黒田刑事は今度は京子を見た。

「京子さん。あなたが処分すると言って持ちし、実際にはこの箱へ入れたのではありませんか?」

京子は震えた。

父が唖然と彼女を見る。

「お……」

京子は、自分だけが罪を被せられないよう、証拠を残していた。

箱のにはそれだけではなかった。

数枚の写真と類。

写真を見た瞬、親族の1夫が腰を抜かした。

そこには京子と夫が級ホテルで親密にしている姿が写っていた。

夫さん」

黒田刑事が静に言った。

「説していただけますか」

父が写真を見た。

顔が真っ赤になった。

さらに類には、父に何かがあった、京子と夫が会社の資産を分ける計画が記されていた。

「貴様ら……」

父が夫へびかかった。

「俺を利用していたのか!」

「違う! 京子に言われただけだ!」

「殺してやる!」

刑事たちが父を押さえる。

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京子も半狂乱になった。

「全部み咲のせいよ!」

私へ指を向けた。

「あなたが余計なことをしなければ、私はこのの財産をに入れられたのに!」

私は何も言わなかった。

京子はさらに言葉をねた。

私の母を罵り、私を「底辺」と呼び、「まれてこなければよかった」とまで叫んだ。

親族ですら目を逸らすほどだった。

私はただ静かに京子を見ていた。

「何よ、その目は!」

京子の声が震え始めた。

「言い返しなさいよ!」

「言い返す価値がありません」

それだけ言った。

その、廊に女性が現れた。

品なを着た、静な表の女性だった。

夫が見た瞬、青ざめた。

「陽子……」

夫の妻だった。

陽子は元できな響力を持つ県議会議員の娘で、父の会社も彼女の実から面の支援を受けていた。

「み咲先から全て伺いました」

陽子は夫と京子を見た。

「あなたが私の実からを勝かし、京子さんへ渡していたことも」

「違うんだ」

「黙りなさい」

陽子の言で夫はを閉じた。

「父にも報告しました。今、あなたに私の実の支援が続くことはありません」

夫はそのに崩れた。

私は再び属箱へ目を向けた。

「黒田刑事」

「はい」

「箱の底を、もう度確認してください」

黒田刑事が内部を調べると、底になっている部分が見つかった。

そのからてきたのは、1枚の古いフロッピーディスクだった。

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それを見た父の顔が引きつった。

「それは……」

私は父を見つめた。

「お父さん。母をにかけた本当の理由は、裏帳簿だけではありませんよね」

父の唇が震えた。

「母が本当に見つけてしまったもの」

座敷にいた刑事たちまで静かになった。

「あなたが隠していた、もっと恐ろしい記録です」

フロッピーディスクには力な暗号がかけられていた。

父はそれを見た途端、逆に笑い始めた。

「無駄だ」

私を睨み、勝ち誇ったように言った。

「そのを見ることはできない」

「どういうですか」

黒田刑事が聞く。

「特殊な暗号化をしてある。パスワードをっているのは俺だけだ」

父は笑った。

「警察の技術でも簡単にはけない。を証拠にしたいなら、俺から聞きすしかない」

「パスワードを言え」

「嫌だね」

父は私を見た。

「み咲。残だったな」

私はさく息を吐いた。

「軍事レベルの暗号化、でしたっけ」

父の笑いが止まった。

「どうして私が、パスワードをらないとったんですか?」

私はスマートフォンを取りした。

ボタンを押す。

座敷に京子の声が流れた。

夫さん。ついに聞きしたわ』

京子が青ざめた。

録音は続いた。

父を酒で酔わせ、フロッピーディスクのパスワードを聞きしたこと。

パスワードが裕子の名と、母が襲われた付を組みわせたものであること。

さらに京子と夫が、父の財産を奪うために利用しようとしていたこと。

音声が終わる頃には、父の顔は真っ赤になっていた。

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