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"100億の身代わり花嫁" 第4話

りで目のが赤くなった。

「そして娘のおも同じだ。5000万円の借から逃げようとして、今度は100億円を背負った。親子揃って救いようがねえ」

今すぐ鳴り返したかった。

父を侮辱するな。

母を侮辱するな。

美咲は受話器を握り締めた。

だが、何も言わなかった。

こういう男は、相り、泣き、取り乱す姿をぶ。

しかも今、美咲はあまりにもにいる。

やがて岸島が退屈そうに言った。

の正午までに利息1億円」

「無理です」

「じゃあ妹にも払ってもらう」

美咲の顔が変わった。

岸島は笑った。

臓病で入院してるんだってな。病院のベッドで眠ってる妹ちゃん」

なぜ岸島までっている。

蔵。

岸島。

全員が妹の居所をっている。

蔵の爺さんが先に妹を始末するか、俺が先に回収するか。楽しみだな」

通話が切れた。

美咲は受話器を置くこともできず、ち尽くした。

表面では敵対している3が、なぜ同じ報を共しているのか。

やはり全員が繋がっているのではないか。

その

の扉が静かにいた。

入ってきた物を見て、美咲は目を見いた。

「武田先……」

妹の主治医だった。

両親をくしてから、美咲と妹をずっと支えてくれた医師。

「先、助けてください」

美咲はがった。

「妹が狙われています。病院へ連絡して全な所へ――」

だが武田はかなかった。

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たい目で美咲を見ろす。

「助ける?」

にしていた封筒から類を取りし、美咲の元へ投げた。

「私は君を助けに来たんじゃない」

美咲は類へ目を向ける。

そこには妹の臓器提供に関する同

さらに、美咲へかけられた額な命保険の受取蔵側へ変更する類まであった。

「……どうして先が」

「まだ分からないのか」

武田が笑った。

「妹さんの病を入れたのも、監用の設備を用したのも私だ」

美咲ので何かが崩れた。

「嘘……」

蔵社から分な協力をもらっている」

「あんなに……妹のことを配してくれてたじゃないですか」

「仕事だからね」

武田の目には軽蔑しかなかった。

「毎、アルバイトで稼いだ皺だらけの札を握って、妹を助けてくださいとげる君を見るたび、うんざりしていたよ」

美咲の呼吸が止まる。

「君たちのようなは、自分のを理解してきるべきなんだ。も学歴も権力もない。それなのに医療の力で運命へ逆らおうとする」

武田は元の類を指した。

「今夜8。妹さんの容体が急変する予定だ」

美咲の顔が真っになる。

「何を……」

「止めたければサインしなさい。そうすれば1週は延ばしてやる」

計は午1を指していた。

残り7

武田は類を残してていった。

鍵の音。

再び美咲はになった。

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へ座り込む。

逃げはない。

夫。

親族。

裏社会。

病院。

全部が敵だった。

「お父さん……お母さん」

涙が落ちた。

「ごめんなさい。私、もう無理かもしれない」

10、耐えてきた。

を返すため。

妹を守るため。

に笑われても、見されても、げ続けた。

だが、結局は者だからというだけで奪われ続けるのか。

涙が類のへ落ちた。

しばらく、美咲はその染みを見つめていた。

やがて。

「……ふざけないで」

さく呟いた。

体の震えが止まった。

恐怖が消えたわけではない。

だが、それ以たいりが満ちていた。

美咲はゆっくりがる。

蔵も。

も。

岸島も。

武田も。

全員が同じ勘違いをしている。

美咲は貧しい。

学歴も途で途切れた。

雇いやアルバイトをしてきた。

だから、何もらない女だとっている。

美咲はの裏側へを入れた。

そこには、誰にも見せたことのないさな黒い記憶装置が縫い込まれていた。

父の町は、ただ鉄を削るだけの所ではなかった。

父は度な通信装置と暗号基盤を設計する技術者だった。

そして美咲は、幼い頃からその背を見て育った。

両親を失ってから、美咲が夜まで起きていた理由は借返済だけではない。

は貧しいアルバイト女性。

夜はネットワークの所へ潜る技術者。

10

美咲は岸島を探し続けていた。

そして3鳥グループの隠されたシステムので、岸島の名を見つけていた。

蔵へづけば、必ず父のに繋がる何かへ辿り着ける。

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