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"消された妻の逆転乾杯" 第2話

患者さんが転ぶに異変をらせる装置を作っているし、今の発が止まれば会社にも迷惑がかかる」

「図面を眺めて数字をくだけの仕事だろう」

「命に関わる仕事よ」

「母さんの命は関係ないのか?」

そう言われると、族を切にしないとして責められているような気持ちになった。孝志はいつもそうだった。自分の求を通したいには「族」という言葉を持ちし、反対する者へ罪悪を抱かせる。

へ戻ると、義母もすでに孝志から話を聞いていたらしい。ベッドので背筋を伸ばし、「美さん、仕事は辞めなさい」と当然のように言った。私が介護と仕事を両する方法を説しても、義母は首を横へ振った。

「息子より目つ妻なんて、を壊すだけよ。昔から女はを守るものなの」

「私が働くことが、どうして孝志さんの恥になるんですか」

「男より仕事ができる顔をしてを歩けば、夫のがないでしょう。族を優先できる嫁だということを、今こそ証すればいいのよ」

私は孝志を見たが、彼は窓の線を向けたままだった。義母の価値観に賛成しているのか、反論するのが面倒なのかは分からなかった。ただ、妻が自分の仕事を失うかもしれない面で、私の方になるつもりがないことだけは分かった。

帰宅も話しいは続いた。

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私が退職ではなく介護休業を提案すると、孝志は「会社に迷惑をかけるくらいなら辞めた方がいい」と言い、最には半だけ休んでほしいと頼み込んできた。義母の体調が落ち着けば、必ず仕事へ戻れるよう協力すると約束した。

「本当に半だけね」

「ああ。俺が約束する」

その言葉を信じた私が甘かったのだとう。

、私は会社へ退職届をした。直属の司だった発部は何度も考え直すよう言ってくれたが、義母の介護状況を説すると、最にはいため息をついた。

「佐さん、本当に辞めるのか。君が作ってきた全設計の考え方は、会社にとって簡単に代わりが利くものじゃない」

庭の事です。半くらいで落ち着くとうので、そのまた仕事を探します」

「半のつもりでも、庭へ入れば戻る会を失うことがある。だから、これだけは持っていきなさい」

は、私がこれまでいた設計資料や研究ノートを会社の規定に触れない範囲で理し、個の技術記録として残せるよう続きをしてくれた。さらに、もし環境がえば部顧問という形で戻れるよう、会にも話を通しておくと言った。

私はげた。

「必ず戻ってきます」

けれど半という約束は、1になり、3になり、やがて17へ延びた。

そして皮肉なことに、私が族のために捨てたはずの技術は、に孝志の世を支える最具へ変えられていった。

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義母の介護が始まって3ほど経った頃、孝志が初めて私の技術を必とした。義母を寝かせ、私が台所で翌朝の事を準備していた午11過ぎ、孝志が分い資料の束を卓へ置いたのだ。普段なら仕事の類へ触れることさえ嫌がるのに、その夜の彼はらかに焦っていた。

「美、頼む。今夜だけでいいから、これを見てくれないか」

資料は、孝志の会社が社運をかけて発している装置の試験報告だった。ベッドの患者が起きがるきをセンサーで捉え、転倒するに介護者へらせる製品で、まさに私が以にしていた分野だった。数ページ目を読んだ点で、私は試験設計そのものに根本な問題があることに気づいた。

「体の減だけでを判定しているのね。これでは寝返りを打っただけでも警報が鳴るし、本当に起きがるは反応が遅れる能性があるわ」

「よく数ページ見ただけで分かるな」

「私は10、この種類の全設計をやっていたもの。それで、いつまでに必なの?」

孝志は瞬黙り、3の役員会で改善案をさなければ発そのものが凍結される能性があると打ちけた。担当部署は半錯誤していたが誤作を減らせず、取引先からも厳しい指摘を受けていたらしい。孝志は当まだ課だったが、この製品を成功させれば部候補に入れると言われていた。

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