みかん小説
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"特大おにぎりの恩返し" 第6話

俺は堂の壁を眺めた。

写真が何枚も貼られている。

クリスマス会。

祭り。

料理教

そのに。

妙に古い写真が枚あった。

さな女の子。

卓。

きなおにぎり。

俺はづいた。

「これ……」

写真の女の子は。

亜美だった。

の頃。

そして。

背景は俺の

「なんでこんなの持ってるんだ?」

亜美が振り返り。

し照れたように笑った。

雅君のおばあちゃんにもらった」

「ばあちゃん?」

だった。

「私が引っ越したもね、しばらくくれてたの」

亜美は奥の棚から、冊の古い箱を持ってきた。

には。

の字でかれたが何通も入っていた。

〈亜美ちゃん、ちゃんとべていますか〉

邪をひいていませんか〉

〈梅干しは今もよく漬かりました〉

雅は相変わらずよくべます〉

俺は言葉を失った。

「俺、らなかった」

「言わないでってお願いしたから」

「なんで」

「恥ずかしかった」

祖母は。

亜美が転してからも。

に何度かべ物を送っていた。

梅干し。

米。

乾麺。

作りの佃煮。

祖父母の活に困っていたわけではない。

それでも静は。

「たくさんべる子が好きだから」と送り続けたらしい。

学したも」

亜美が言った。

「最初の教科代、りなくてね」

「まさか」

「おばあちゃんが貸してくれた」

「貸した?」

「うん。絶対返しなさいって」

俺はわず笑った。

祖母らしい。

「返したの?」

「まだ」

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「20も?」

亜美は俺を見る。

「おじゃ返せないとったから」

そして。

堂を見渡した。

「だから、ここを始めた」

そのが。

ようやく分かった。

女へ渡した事は。

20

もの子供の卓になっていた。

その夜。

俺はへ戻ると祖母の部った。

「ばあちゃん」

「何だい」

「亜美に送ってたんだな」

し驚いた

「あの子、しゃべったのかい」

学のまで貸したって」

した額じゃないよ」

「なんで俺に言わなかった」

祖母は笑った。

べさせた飯を、いちいち自するもんじゃないよ」

何も言えなくなった。

だが。

それでも問題は残っている。

発事業者から会社へ連絡が入った。

「子ども堂については、予定通り退めてください」

期限は。

3ヶ

亜美の堂を守るには。

会社にとって利益になる選択を。

俺自がしなければならなかった。

俺は再発計画を最初から見直した。

建築士。

設計担当。

営業。

財務。

全員を集めた。

「子ども堂を残せる案をしてくれ」

会議が静まった。

「社

常務が困った顔をする。

「既建物を残したら駐の導線が変わります。商業棟も縮する」

「分かってる」

「建設費だけじゃなく、事業者側の収益計画まで変わりますよ」

「だから考えるんだ」

だけで会社をかすつもりはなかった。

亜美だから残す。

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昔の友達だから助ける。

そんな判断をすれば、社員はついてこない。

なのは。

堂を残すことが事業全体にもを持つ形だった。

設計士のが言った。

「建物そのものを残す必はありますか?」

俺は顔をげた。

「どういうだ」

「浅川さんが守りたいのは、古民じゃないですよね」

から歩ける。

誰でも入れる。

域の目が届く。

事と相談能がある。

その条件を満たせば。

発施設のへ組み込む方法もある。

階の商業区画を部、域交流スペースに変更するとか」

別の社員が続けた。

「キッチンを共用にすれば、災害の炊きし拠点にもできます」

政の補助対象にならないか?」

話がき始めた。

結果。

俺たちはしい案を作った。

発区域の角に。

こども堂。

学習

齢者の休憩スペース。

災害備蓄庫。

それらをまとめた域交流拠点を設置する。

事業者側には。

最初は激しく反対された。

「福祉事業をするために投資しているんじゃない」

当然の見だった。

俺は数字をした。

政補助。

施設全体の防災拠点指定。

空き区画リスクの削減。

民の同形成。

それでもりなかった。

に。

亜美自が事業者の会議へた。

「私は建物を残してほしいわけではありません」

し驚いた。

俺も。

「子供が『お腹が空いた』と言える所を残してください」

亜美は静かに続けた。

「子供は、困っていても困っていると言いません。私もそうでした。お弁当を作ってもらえなかったのに、忘れたと嘘をつきました」

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