みかん小説
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"凍った再婚式" 第5話

そして314を待った。

314の朝、正夫は普段より1く起きた。

目覚ましが鳴るに布団からたのは、36の結婚活でも珍しかった。

洗面所から気シェーバーの音が聞こえた。

鏡のでいつもよりをかけて髭を剃り、髪料を使い、何度も髪をえていた。

私は台所で噌汁を温めていた。

はいつも通りだった。

ご飯。

噌汁。

焼き魚。

漬物。

正夫は落ち着かない様子で計を確認しながらべた。

「今いのね」

私はそれだけ言った。

「ああ」

「何頃帰る?」

瞬、正夫の箸が止まった。

「遅くなる。もしかしたら泊まりになるかもしれない」

「そう」

それ以は聞かなかった。

、正夫は3週に私がクリーニングへしておいたネイビーのスーツを着た。

いシャツ。

落ち着いたのネクタイ。

革靴もに自分で磨いていた。

鏡のった正夫は、何度も着の襟を直していた。

まるで36歳に戻ったような顔をしていた。

玄関へき、靴を履いたも、正夫はすぐにていかなかった。

私の方を度見た。

何かを待っているようだった。

おそらく、私が尋ねるとっていたのだ。

「今はどこへくの?」

「誰と会うの?」

「どうして泊まりなの?」

そう聞かれる準備をしていたのだろう。

けれど私は、器を洗っていた。

正夫の方を見なかった。

しばらくして、夫の方から言った。

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「ちょっと用事がある」

私は皿の泡をで流した。

「そう」

「じゃあってくる」

「気をつけて」

正夫は何も言わず、玄関をた。

扉が閉まった。

ていく音を確認した。

私は最の皿を洗い、布巾でを拭いた。

それからエプロンをした。

スマートフォンを取り、浜さんへいメッセージを送った。

ました。始めてください」

返信はすぐに来た。

「承しました」

私は寝へ向かった。

の晩に準備しておいたさなスーツケースが置いてあった。

着替え。

化粧品。

器。

類のコピー。

それだけを入れていた。

私はの戸締まりを確認し、駅へ向かった。

正夫が祇園霞で100の招待客を迎える頃。

私も京都へく。

ただし、披宴会へ乗り込むつもりはなかった。

正夫のって叫ぶつもりもなかった。

「私が妻です」

そんなことを100で言わなくても、戸籍と法律が証してくれる。

私が何かを演じる必はなかった。

正夫が自分で作った状況を、自分で受け取ればいい。

幹線の窓から流れる景を見ながら、私は議なほど落ち着いていた。

36の結婚活が今で終わるわけではない。

続きはこれから始まる。

けれどでは、すでに何かが区切られていた。

その頃、祇園霞の蒼には、招待客が集まり始めていた。

えられた蝋燭。

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磨かれたグラス。

赤ワイン。

の文字が入った席次表。

全てが、正夫とはるかの「しい」を祝うために準備されていた。

玲子は約束通り最列にいた。

正夫はネイビーのスーツ姿で会方にっていた。

玲子によれば、この10ほど私には見せたことがないような笑顔だったという。

その隣に、藤はるかがいた。

いドレス。

肩まである髪を緩く巻き、淡いを髪に飾っていた。

齢は正夫よりかなり若かった。

私はそのまで、写真でしか見たことがなかった。

玲子からメッセージが届いた。

「佳子。正夫さん、みんなにあなたが円満婚を承しているって言ってる」

しして、また届いた。

「あなたも2を祝福しているって」

私は幹線の座席で、その文字を見た。

そしてく返信した。

「それで玲子も分かったでしょう」

すぐに返事が来た。

「分かった。全部見てる」

私はスマートフォンを閉じた。

京都駅へ到着した頃。

祇園霞では、司会者がマイクを持っていた。

私が旅館へ到着した、蒼では披宴が始まろうとしていた。

私は会へ向かわず、スタッフに名を伝えた。

案内されたのは、同じ旅館の別棟にある静かな客だった。

窓から本庭園が見えた。

池。

灯籠。

入れされた松。

3の柔らかな差しが、面に細く反射していた。

私は荷物を置き、用されていた座布団へ腰をろした。

方、蒼では司会者が宴を告げようとしていた。

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