"25年目の自白状" 第9話
「林先があなたの名を話していました」
「健が?」
吾がわず本名で呼ぶ。
は瞬戸惑ったが、続けた。
「くなる数かです」
林純也は古い医療記録を調べ続けていた。
特に1982。
「それから、先の事故についても……私はし疑問があります」
吾はを見る。
「私も事故ではないとっています」
は引きしから封筒をした。
「先から預かりました」
表には、
『佐藤吾さんへ』
とかれている。
「もし、いつかあなたが病院へ来たら渡してほしいと言われました」
吾は震えるでいた。
『父さんへ。
あなたを見つけました。
でも、まだ話しかける勇気がありません。
25のをどう説したらいいのか分からないのです。』
文字が滲む。
『自分が誘拐されたことをりました。
お母さんがなぜあのような選択をしたのかもりました。
どうか彼女を責めないでください。
彼女には選択肢がなかったのです。』
吾は涙を拭った。
『証拠は病院の記録にある秘密庫へ入れました。
暗証番号は僕の本当の誕。
1973510です。
いつか直接会って、全部話せることを願っています。
あなたの息子、健より。』
吾はを胸へ押し当てた。
健は、
「父さん」
といている。
それだけで25の空が瞬埋まったような気がした。
が静かに言った。
「林先のお母様、美紀子さんとは会われましたか?」
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「はい」
「毎週曜、病院くのスカイガーデンで林先と事をしていたんです」
計を見る。
曜。
12だった。
吾はへ向かった。
層階のレストラン。
窓際に、美紀子が1で座っている。
には2分の料理。
「誰かを待ってるんですか?」
吾が尋ねた。
美紀子はしそうに笑った。
「純也と毎週曜にここでべていました」
「くなってからも?」
「3、毎週です」
吾は向かいへ座った。
そして尋ねた。
「健をしていましたか?」
美紀子はゆっくり頷いた。
「最初は、夫の計画のに連れてこられた子供でした」
「でも?」
「25育てれば……さないでいられるでしょうか」
吾は黙った。
「なぜ真実を言わなかった」
「怖かった」
美紀子の目に涙が溜まる。
「純郎が恐ろしかった。が経つほど、言えなくなりました」
「子を脅したのも?」
「夫です」
「健を殺したのも?」
美紀子の顔が青ざめる。
「純郎がぬに認めました」
「実したのは誰です」
「名はりません」
美紀子は首を振った。
「政界の物が関わっている、とだけ」
そしてバッグから古い鍵をした。
「病院記録の鍵です」
「どうして?」
「純也をしていたから」
吾は鍵を受け取った。
その。
レストランへ田が駆け込んできた。
「吾さん!」
顔が緊張している。
「どうした?」
田は美紀子を見た、吾へづいた。
「川実さんがにました」
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「何だって?」
「今朝、備で発見されました」
吾の背筋がえた。
「警察は盗事件として見ています」
「違う」
吾は呟いた。
「証拠を消してるんだ」
美紀子も青ざめていた。
田はい声で言った。
「今すぐいた方がいい」
「病院だ」
吾はちがった。
「健が残した庫をける」
美紀子が言った。
「気をつけてください」
「純郎がんでも、彼の仲はまだきています」
では再びがり始めていた。
25と同じように。
吾と田は、京学病院へ向かった。
記録はにあった。
美紀子から渡された鍵が、古いドアにぴたりとった。
無数の棚。
古いカルテ。
類箱。
吾と田は1982の資料を探した。
しかし自然なことがあった。
1981。
1983。
そのだけ、資料が丸ごと抜けている。
「昭57がない」
田が呟く。
「持ちられたか」
吾の胸が沈んだ。
その、ドアがいた。
千恵だった。
「こちらです」
彼女は部の番奥へんだ。
古いレントゲン装置。
「林先は、いつもここにいました」
装置の裏側。
壁にわずかな切れ目がある。
吾が指をかける。
板がいた。
に庫があった。
デジタルキー。
吾は震える指で入力する。
19730510。
子音。
扉がく。
には分いファイルとUSBメモリ。
表には、
『林純也代替計画
1982 PROJECT
最優先密』
と記されていた。
の医局へ移し、ブラインドを閉める。
吾はファイルをいた。
純郎の実子、林純也。
い先性疾患。
期困難。
政治将来のため、健康な跡継ぎが必。