"親友に夫を譲った日" 第3話
怖かった。
友幸が裏切っているとることも、その相の顔を見ることも。
けれど、何もらないふりを続けることはできなかった。
数、葵を義母に預け、美さんとジムへ向かった。
体験利用の続きをしてへ入ると、しばらくして友幸が現れた。
しかし、友幸は1だった。
女性の姿はない。
「私の見違いだったかな」
美さんがさく呟き、私も胸を撫でろしかけた。
そのだった。
「ごめん、ちょっと遅くなっちゃった」
聞き覚えのある声がした。
振り返ると、子が笑顔で友幸に駆け寄っていた。
「何してたんだよ」
「面倒な客につかまってたの」
2は肩を寄せい、楽しそうに話し始めた。
目のが暗くなった。
夫に裏切られたことも苦しかった。
けれど、それ以に、親友だとっていた子が相だったことが耐え難かった。
「写真、撮ったよ。丈夫?」
美さんの声に、私はかろうじて頷いた。
そのあとの記憶は曖昧だった。
から聞いた話では、ジムをた2は子の部へ向かったらしい。私と美さんはを追い、2が同じ部へ入る様子まで撮していた。
写真は私のスマートフォンに残っていた。
「これだけ証拠があるなら、婚した方がいいよ」
美さんはそう言った。
けれど、当の葵はまだ幼かった。
パート収入だけでは活できず、義母の介護も途で投げすことはできない。
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私は画面に映る2を見つめながら、決した。
今すぐではない。
けれど、必ず婚する。
そのまでに、葵と2できていける活基盤を作る。
私はそのから、静かに準備を始めた。
自分の収入を増やし、しずつ貯蓄する。
証拠を確保し、友幸に気づかれないよう荷物を移す。
義母が困らない環境をえる。
婚に必となるものを、私は1つずつ揃えていった。
もちろん、が穏やかだったわけではない。
浮気相と会ってきた友幸が、何わぬ顔でへ帰ってくるたび、腹の底が煮えくり返った。
それでも、どこかに友幸を信じたい気持ちが残っていた。
「たまには葵とかけてみない?」
ある、私は尋ねた。
「無理だよ。ディーラーは世が休みのこそ忙しいんだ」
「じゃあ、休みのにお母さんのところへくのは?」
「別にお袋と話すことなんかないだろ」
「普段、介護もできていないでしょう?」
友幸の顔が嫌に歪んだ。
「介護はおの仕事だろ。子どもじゃないんだから、俺がく必はない」
その言葉で、胸に残っていたものが音をてて崩れた。
友幸は私だけでなく、葵にも、自分の母親にも関を失っていた。
族を切にするつもりなど、最初からなかったのかもしれない。
それからの数、私たちは同じにんでいるだけのになった。
会話はほとんどなく、顔をわせるも減っていった。
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学になった葵は、父親の顔をうかがうことすらやめていた。
「お父さんなんか、別にいなくてもいいし」
葵は折、独り言のようにそうにした。
私は胸を痛めながらも、まだ婚を切りさなかった。
準備が完全にうまで、あとしだった。
そんなある、友幸がメーカー本社へ張することになった。
私はその、葵と緒に義母のへ泊まることにした。
ところが翌の夜、張のはずの友幸から話がかかってきた。
「にいないけど、どこにいるんだ?」
「お母さんのところだけど。張はどうしたの?」
「いいから、すぐへ帰ってこい」
友幸は方に話を切った。
嫌な予がした。
葵を義母に預け、自宅へ向かった。
玄関をけると、リビングからテレビの音が聞こえた。
「友幸、張先で何かあったの?」
扉をけた瞬、ソファでを寄せっていた友幸と子が目に入った。
私に気づくと、友幸は子かられ、そので座した。
「おの親友を妊娠させた」
子は勝ち誇った顔で私を見げた。
5待ち続けた瞬が、向こうからやってきたのだった。
私はスマートフォンに保していた写真を2のへ差しした。
ジムで寄り添う姿。
子の部へ入っていく2のろ姿。
付も刻も、すべて残っている。
「ちょっと、何よこれ!」
子は私のからスマートフォンを奪おうとした。
「いつからってたのよ!」