"喪服の隠し子" 第6話
それでもあえて別の女性と子供を成したのは、タクたちのから秘密を吐かせるためだった。
「子供がいますよね」と追及すれば、何かしら反応するとはっていた。だが、義母がこれほどく奈々と子供のをにするとは予していなかった。
私は沈黙した3を順番に見た。
「黙っているということは、本当だと受け取ってよろしいんですか?」
誰も私と目をわせない。
「先ほど、お母様が子供と奈々ちゃんと言いましたよね」
義母と義父の顔が同に青ざめた。
「送られてきたには、この女性と子供がこちらので世話になっているといてありました」
「それはない!」
義母が私の言葉を遮った。
「そんなおかしなこと、あるわけないだろう」
義父も慌てて続ける。
私は静かにちがった。
「では、部を全て見せてください」
3の顔が凍りついた。
「え?」
「こちらに誰もいないというなら、見せられますよね」
私は返事を待たず、隣の部へ向かった。
タクがすぐにちがり、私のへ回り込む。
「ちょっと待てよ。勝にのを覗こうとするな」
「やましいことがないなら、見せればいいでしょう。散らかっているくらい、私は気にしません」
「そういう問題じゃないんだよ」
「では、何が問題なの?」
タクは答えられなかった。
私はタクの横をすり抜け、隣の扉をけた。
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そこには誰もいなかった。
「ここではないのね」
私はすぐに廊の奥へみ、階段をがろうとした。
義両親が両側から腕を掴み、必に止めようとする。私は振りほどこうとしてを滑らせ、階段へ膝をぶつけた。
鋭い痛みがったが、止まるつもりはなかった。
この程度の傷など、ユキが受けた苦しみに比べれば何でもない。
私は義母の腕を振り切り、くを塞ぐタクのを蹴って、2階の部へ向かった。
「やめろ!」
背からタクの声が響いた。
私は番奥の扉へをかけ、気にけた。
「あ……いた」
部のには、奈々と幼い子供がいた。
奈々は子供と緒にベッドへ腰かけ、突然入ってきた私を驚いた顔で見つめていた。子供は怯えたように奈々の腕へしがみついた。
遅れて階段をってきたタクと義両親が、扉のでち尽くす。
私は息をえ、わざとゆっくり首を傾げた。
「おやおや。写真とは違う女性とお子さんですね。これは、どういうことですか?」
タクの顔は真っ青になっていた。
奈々は状況が理解できないようで、私とタクを交互に見ている。
私は奈々へ向き直り、にしていた写真を見せた。
「奈々さんですよね。タク君は、うちの妹と結婚しながら浮気をしていたようです」
「え?」
「ほら、この写真です」
奈々は写真を受け取った。
最初は何が写っているのか分からない様子だったが、タクが別の女性と抱きっていると気づいた瞬、表がりに歪んだ。
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「何よ、これ」
奈々は写真を握りつぶし、タクを睨みつけた。
「あんた、にも女がいたの?」
「違う。奈々、聞いてくれ!」
激する奈々と、青ざめて弁解しようとするタク。
私はありがたい展だといながら、さらに言葉を挟んだ。
「あなたも、やはりタク君の女性だったんですね」
奈々の顔が張った。
「私は本命だって言われてたの」
「そうなんですか」
「結婚しなくてもいい、子供を産んでそばにいられればいいってってたのに……」
奈々は写真を見つめ、唇を震わせた。
「私のにもいたわけ?」
「違うって言ってるだろ。これは何かの誤解だ」
タクは額に汗を浮かべながら、必に言葉を探した。
「そっくりなとか……成とか……」
成という言葉に、私は瞬だけ緊張した。
しかしタク自が混乱しているせいで、く断言できない。その曖昧な態度が、かえって奈々の信をきくしていた。
「何よ、分って」
奈々は目に涙を浮かべた。
「絶対に違うって言えないの? もう信用できない」
私は奈々へづき、い声で告げた。
「こんな優柔断な男性は、信用しない方がいいですよ」
奈々の表が固まる。
「妹も、この男にを狂わされましたから」
本当は奈々も、妹のを狂わせた側のだ。
それでも今は、奈々の方のように振るう必があった。奈々とタク、そして義両親の関係を壊し、誰1としてい通りの幸せをに入れさせない。