"喪服の隠し子" 第3話
タクの帰りを待ちながら、何度嘘を信じたのか。
義両親は、病な嫁のすぐくで孫をがりながら、どんな気持ちでユキを見ていたのか。
私は元を押さえ、声を殺した。
庭では女性が子供を抱きげ、頬を寄せて笑っている。その景は、妹が望んでもに入れられなかった庭そのものに見えた。
「絶対に許さない」
私は涙を拭い、を睨みつけた。
「ユキの代わりに、私が必ず全部暴いてやる」
その、私は斎へ戻った。
葬儀を抜けしたことについては、参列者から審そうな目を向けられた。しかし妹をくしたショックで、そのにいられなくなったと説すると、皆は同するように頷いた。
タクや義両親も、私が自分たちのへったとはわなかったようだ。
私は何事もなかった顔で妹の骨を拾った。
い骨を箸で拾いげるたび、胸の奥にりが積みなっていった。隣ではタクがしそうに俯いていたが、その姿さえ演技に見えた。
葬儀の翌、私は域で唯の興信所を訪ねた。
タクの辺調査を依頼し、浮気相と子供について確かな証拠を集めるつもりだった。
さな事務所の扉をけると、奥から現れた女性の顔に見覚えがあった。
「サチさん……?」
女性は、ユキの友であるリオだった。
葬儀にも参列してくれていたため、私も顔を覚えていた。
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ユキとは学代から親しく、体のい妹をいつも気遣ってくれていただった。
「リオちゃんが、この興信所を?」
「はい。父から引き継いで、今は私が運営しています」
私は事を説し、タクの調査を依頼したいと伝えた。
するとリオは目を伏せ、しばらく黙り込んだ。
「実は……ユキも、しにここへ来たんです」
私は子からちがりそうになった。
「ユキが?」
「タクさんの調査を依頼していました」
リオは机ので両をねた。
「調査結果がた、ユキは体調を崩してくなりました。本来なら守秘義務があります。でも、あの子はお姉さんのことを本当に慕っていました」
リオは迷いながらも、ゆっくり顔をげた。
「サチさんになら、話しても許してくれるといます」
私は息をえ、くをげた。
「全部、教えてください」
ユキとタクは、婚約に度だけ別れかけていた。
結婚式まで残り半という期に、タクが突然「臓のいユキを守っていく自信がない」と言いしたのだ。
タクはそれをマリッジブルーだと説した。
ユキはひどく傷ついたが、無理に結婚しても互いのためにならないと考え、しばらく距を置くことを受け入れた。
それから2か、タクの方から謝罪してきた。
「やっぱりユキと結婚したい」
タクはそう言って何度もをげ、ユキも迷った末に彼を許した。
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2は予定通り式を挙げ、夫婦になった。
結婚のタクは、ユキに軒を贈るためだと言い、休まで返して仕事へ励んでいた。
2で過ごすはなくなったが、ユキは寂しがるどころか、嬉しそうに私へ話していた。
「タクがね、私のためにを建てたいって頑張ってくれてるの」
そのの妹の笑顔をいし、私は両を握りしめた。
リオが調べた事実は、全く違っていた。
タクはユキとの婚約直から、幼なじみの奈々と浮気関係になっていた。
タクと奈々は、以交際していたことがある。些細な見のい違いから別れたものの、タクは完全には気持ちを断ち切れていなかった。
その、ユキと会って婚約したが、奈々から再び連絡が来たことで、過のが蘇ったらしい。
マリッジブルーという話も嘘だった。
ユキと距を置いた頃、奈々の妊娠が分かったのだ。
タクはユキとの婚約を解消して奈々と結婚するか、それとも予定通りユキと結婚するかで悩んでいた。そのことを何かの友にも漏らしていたという。
奈々はタクへ、別れないでいてくれるなら結婚を求めないと言った。
ただし、子供は産む。
それだけは譲らなかった。
タクにとっては、どちらを選んでも都が悪かった。
奈々とは別れたくない。
しかし、病なユキへ婚約に別の女性を妊娠させたと告することもできない。
かといって、自分がしている女性の子供を認せず、完全に捨てることもできなかった。