"夕焼けの後継者" 第7話
拓也は歩づいた。
「作業、敷の物へ何か触れませんでしたか」
「照設備以には、何も触れていません」
満ははっきりと答えた。
「そうですか。では、具鞄のを見せていただけますか」
「どうしてですか」
「何もしていないのであれば、見せられない理由はありませんよね」
拓也が目配せすると、使用2が満の両脇へづき、腕を掴んだ。
「何をするんですか」
満がを引こうとしたが、2の力はく、きを封じられた。
拓也は満のから具鞄を奪い取り、ファスナーをいた。そのまま鞄を逆さにすると、スパナーやドライバー、半田ごてが理のへ音をてて散らばった。
最に、眩いを放つ物が転がりた。
ダイヤモンドを散りばめた級腕計だった。
リビングへ集まっていた使用たちのから、いどよめきが漏れた。
隅につ斎藤は、計を見つめたまま震えていた。自分が犯した罪が、目ので形を持って転がっているようにえた。
「りません」
満の声が震えた。
「私は絶対に触っていません。誰かが入れたんです」
拓也は首を横に振った。
「見苦しい言い訳はやめなさい」
次の瞬、拓也のが満の頬を打った。
乾いた音がリビング全体へ響く。
満の体は横へきくよろめき、たい理のへ倒れ込んだ。のひらと膝をく打ち、額がの角へ触れる。
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切れた額から赤い血が滲み、頬を伝って落ちた。
作業が脱げ、くへ転がっていく。
満はへをつき、ゆっくりと体を起こした。周囲を見回したが、自分の言葉を信じようとする者は1もいないように見えた。
界へ入ったのは、に散らばった父の具だった。
スパナーの隣に半田ごてが転がり、その傍らには父のノートがいたまま落ちている。
満は震えるでノートを拾い、胸へく抱きしめた。
たくなった表の触だけが、この敷で自分の方をしてくれているようにえた。
拓也は携帯話を取りした。
「警察を呼びます。現犯ですから、すぐに連されるでしょう」
そして、満を見ろしながらたく言い放った。
「産業スパイの血を引く、棒の息子らしい最期ですね」
その言葉が毒のようにリビングへ広がった。
満が顔をげた、斎の扉が々しくいた。
廊を伝い、断固とした音がづいてきた。
拓也の携帯話を持つが止まる。
現れたのは、岡総郎だった。
には、すでに封されたい封筒が握られている。リビングへ入った総郎は、へ倒れている満の姿を見つけた。
額から血を流し、父のノートを胸へ抱き締めている青。
それでも満の瞳には、卑屈さも媚びもなかった。
総郎の目の奥で、何かが音をてて崩れた。
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「皆、よく聞け」
鳴のような声が、リビングを揺らした。
30分の悔とり、そして取り戻せない息子へのいが、その言へ込められていた。
使用たちは息を止めた。
拓也だけが、ゆっくりとずさる。ソファの端へを取られ、体が瞬ぐらついた。
総郎は満のまで歩き、黙って膝をついた。
70歳を超えた財閥会が、作業着姿の青ので理のへ膝をつく。その景に、誰もが言葉を失った。
総郎はハンカチを取りし、満の額から流れる血をそっと拭った。
「会……」
満は何が起きているのか分からず、されるがままになっていた。
老のは慎で、抑えきれないほど震えていた。
総郎はちがると、持っていた封筒を拓也の胸へ投げつけた。
封筒がへ落ちる。
拓也は反射に拾いげ、の類を引き抜いた。
遺伝子鑑定結果報告。
記された数字を見た瞬、拓也の顔から血の気が引いた。
99.999%致。
「これは……体……」
「3だ」
総郎のい声が響いた。
「おにはらせず、秘をかした。この子が見に来た、子へ残していった髪を回収させ、鑑定を依頼した」
総郎は満へ線を向けた。
「この青は、私の息子・健の血を引いている」
リビングの空気が凍りついた。
「岡の孫であり、岡グループの正当な継者だ」
拓也の顔がへ変わった。
「会、何かの違いです。鑑定が違っている能性もあります」
総郎は反論せず、秘へ目配せした。