"10年目の地下室" 第5話
50万円。
80万円。
120万円。
振り込みは、会社が宴会をいたとなっていた。
1217の1次会の居酒代は、会社の法カードで支払われていた。
方、2次会のカラオケ代は会社の帳簿に記載されていなかった。
その代わり、課の個座から、通常の利用料をきく回る額が引きされていた。
さらに会社の経理資料から、事件直の1220、課の決裁によって300万円の現が引きされていたことが判した。
用途は「部施設の保守」。
だが、業者名も契約も添付されていなかった。
田が消えた夜、偶然起きた論ではない。
会社とのには、事件以からの流れがしていた。
警察は邦テック本社を捜索した。
事記録のに、自然に削除された社員の報が見つかった。
セキュリティ部に所属していた男性社員。
氏名だけは残っていたが、入社、退職、担当業務が空欄になっていた。
会社側はシステムの具だと説した。
しかしバックアップデータでも、同じ部分だけが消されていた。
男性は2004末に退職したとみられていた。
警察の事聴取に対し、男性は忘会には参加していないと答えた。
ところが法カードの記録には、事件当の夜、カラオケくのガソリンスタンドを利用した履歴が残っていた。
「会社のに油しただけです」
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「午1を過ぎていました。なぜ、そこにいたんですか」
「覚えていません」
男はそれ以語ろうとしなかった。
20151、1階にあったコンビニの元が、倉庫に残されていた古い箱を理している際、VHSテープを発見した。
2004当、防犯映像を予備として録画していたテープだった。
警察のデジタル解析班が復元作業をった。
画質は悪く、映像の欠損もかった。
それでも建物入の部が映っていた。
午030分頃、3の物がへた。
その、約40分、入りは確認されなかった。
午110分頃、カラオケの従業員とみられる物が建物をた。
午117分、建物側面の通に、1の男のが現れた。
男は裏へ回り、入の方向へ消えた。
約5分、同じ物が戻ってきた。
正面入のでち止まり、ポケットから何かを取りした。
を扉へ伸ばし、鍵を回すようなきをした。
直、入周辺の照が消えた。
体格と歩き方を比較すると、その物には営業課との共通点があった。
だが課はすでにしていた。
警察は遺族の許を得て、課の私物を調べた。
自宅の物置から、古い類箱が見つかった。
には20041217の忘会席者名簿があった。
8の氏名と所属部署がきで記されていた。
田孝介の名の横にだけ、印が付けられていた。
そのを説できる者はいなかった。
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別の封筒には、300万円の現領収が保管されていた。
発元は、セメントやレンガを販売していた建材だった。
そして課の記が見つかった。
20041218のページには、い文章が並んでいた。
「昨のことは忘れなければならない」
「会社のために」
「皆のために、へろすしかなかった」
「ほかに方法はなかった」
跡鑑定の結果、記は課本がいたものと確認された。
「へろす」
その言葉は、田が妻へ告げた最の言葉となっていた。
しにりる。
田は自分のでへ向かったのではなかったのかもしれない。
誰かに呼ばれ、何かを確認するために階段をりた。
そこで論になり、部を殴られた。
さらに、類箱の底から、20051にかれた退職届のきがてきた。
課は退職を考えながら、実際には会社を辞めなかった。
きの余には、「済まない」という言葉が何度もかれていた。
科学捜査研究所は、に残された血液を再鑑定した。
最初の分析では、田1の血液だと考えられていた。
しかし精密なDNA検査により、2分の血液が混していることが判した。
量に残されていたのは田の血だった。
そこへ、別の血液が微量に混じっていた。
DNAデータベースとの照では、致する物は見つからなかった。
血痕の形状を調べると、壁面に付着していたものは沫血痕と判定された。
い打撃によって血液がび散った痕跡だった。
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