"嘘葬りの豆腐店" 第4話
員は警察帳を確認し、古いデータを奥から探ししてきた。
「刑事さん、こちらがご依頼の1991度、美様の取引細です」
藤はを受け取り、数字を追った。
その指が、ある付で止まった。
19911114。
美が姿を消す2。
200万円の引きし。
当の物価を考えればだった。さらに記録には、そのが現で持ちされたのではなく、ある座へ振り込まれていることが残っていた。
振込先を確認した藤は、すぐに警察署へ話をかけ、元照会を依頼した。
返ってきたのは、元で悪名い業者の名だった。
「美は逃資を用したんじゃない。借を返したんだ」
藤は話を切り、署へ戻ると輩刑事を呼びつけた。
「徹也のギャンブル歴を全部洗え。1991、1円単位まで調べげろ」
1、輩刑事がモニターを見ながら声をげた。
「藤さん、徹也が1991にギャンブルの借で告訴されかけた記録がました。請求額は約200万円です」
全ての状況が、パズルのピースのように噛みい始めた。
美が引きしたは、自分が逃げるためのではない。
夫の徹也のギャンブル借を返すため、業者へ渡っただった。
「夫の尻拭いのために骨を削って貯めたを差ししたのに、その夫は妻が男を作って逃げたと言いふらしていたのか」
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藤は込みげるりを抑えながら、商へ向かった。
夕方の商は、買い物客の声でかすかに賑わっていた。
藤は豆腐の隣にある古い乾物の戸を引いた。先では、女将の鈴恵子が昆布を切り分けていた。
「警察です。6のことでお聞きしたいことがあります」
藤が警察帳を見せると、恵子は目を丸くした。
「昨あんな騒ぎがあったのに、今はまたどうしたんですか」
「美さんのこと、覚えていますか」
恵子はを止め、く頷いた。その表にはれみと、どこかろめたいが混じっていた。
「覚えてますよ。あんなに働き者だったお嫁さんが、男を作って夜逃げしたって、商が騒ぎでしたからね」
「その噂ですが、最初に言いふらしたのは誰ですか。美さんが男と逃げるところを、あなたは直接見ましたか」
藤がまっすぐ尋ねると、恵子はしあたりを見回し、声を潜めた。
「私が見るわけないじゃないですか。姑の静さんが言っていたんですよ」
「静さんが」
「ええ。美さんがいなくなった次のから、稲荷寿司を作って商のに配り歩いてね。うちの嫁が男を作って血のつながった子を捨てて逃げまして、ご迷惑をおかけしますって」
藤は帳に内容をき止めた。
被害者が消えた直、族は被害者を最の悪女に仕てげる作を始めていた。
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「女将さんは、その話を信じたんですか」
恵子はで笑うように首を横に振った。
「まさか。あのお嫁さんが、どれだけ苦労していたか。朝から晩まで豆腐を作って、子どもをおぶって配達して。男を作るどころか、息つく暇もなかったはずですよ」
「では、なぜ当、誰も警察にそう言わなかったんですか」
藤が苦い顔で尋ねると、恵子はいため息をついた。
「よその庭の事に、誰が首を突っ込みますか。それに静さんの性格、ってるでしょう。に関わったら骨も残らないくらい罵倒される。みんな怖くて黙っていたんです」
藤は乾物をた、物、総菜、百と順に回った。
証言はほとんど同じだった。
「あのお嫁さん、本当にかわいそうだったよ」
「姑のいびりでにそうだった」
「逃げさなかったら、とっくに過労で倒れていたとう」
けれど、誰も警察には話さなかった。
藤は最に、商の端にある古びたスナックのドアを押した。タバコの煙が漂う内で、カウンターに座っていたママが藤の目つきを見るなり緊張した。
「6の徹也のこと、覚えてるよな」
藤が席につくなり尋ねると、ママは線をそらした。
「ええ、まあ。うちの常連でしたから」
「妻がいなくなった次のから、ここに毎入り浸っていたそうだな」
ママの顔が青ざめた。
「正直に言いなさい」
藤が指でテーブルを軽く叩くと、ママは観したように息を吐いた。
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