"雨の日の給食費制裁" 第6話
武志は恐怖とりで歪んだ顔をこちらへ向けた。
「くそ、覚えてろよ。里さんたちが黙っちゃいないからな。悔したって遅いんだぞ」
そう叫ぶと、彼は嵐のようにからびしていった。
その背には、先ほどまでの威勢はみじんも残っていなかった。
「ええ。悔するのは、あなたたちの方よ」
私は静かに話を切った。
リビングの奥では、里が眠っていた。
泣き疲れたさな寝顔を見つめながら、私はこれから始まる本当の獄の幕けを確信していた。
あのから1ヶが過ぎた。
武志たちからの直接の連絡は切なかった。
弁護士を通して、正利用したの返済計画を送りつけても、まともな返答はない。おそらく彼らは、ほとぼりがめるのをどこかでじっと待っていたのだろう。
けれど私は、ただ待っていたわけではない。
証拠を理し、関係各所と話をつけ、会社内部の調査も正式にめた。武志が役員として処理していた経費の流れ、里の座へ入った透な、弓たちがカードで使った額な細。
1つずつ、逃げを塞いでいった。
そして運命のが訪れた。
その、町ではに1度の規模な域復興イベントが催されていた。
や元の名士たちが集まる、この域で最も華やかな催しだった。
会の入では、里が特注の級着物にを包み、取り巻きたちに囲まれていた。
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まるで女王のように扇子を仰ぎ、元だけで品に笑っている。
「里様、本当にお美しいですわ」
「そのお着物、素らしいですわね」
「あら、お分かりになります? 当然よ。私たちくらいの格になりますと、そこら辺の既製品なんてにつけられませんもの」
里は扇子で元を隠しながら、得げに答えていた。
その隣では、ブランドのドレスで着飾った弓が、シャンパングラスを片に笑みを浮かべていた。
「弓様も本当におきれい。まるで女優さんみたいですわ」
「ありがとう。でも、あなたには縁のないブランドでしょうけど」
弓は悪びれもせずそう言った。
1ヶ、級寿司で恥をかいたことなど、まるでなかったかのようだった。
彼女たちは、このれ台で自分たちの健ぶりをアピールし、失った面子を取り戻すつもりだったのだ。
けれど彼女たちはらない。
このイベントのメインスポンサーが、何を隠そう、私がオーナーを務める会社だということを。
そして、こののために、私がどれほど準備をめてきたのかを。
私は会の奥で、静かにそのを待っていた。
イベントがし、司会者が朗らかな声でアナウンスした。
「続きまして、本イベントにご尽力いただいた元の名士でいらっしゃいます、武志様よりご挨拶を賜りたいとじます」
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きな拍に包まれ、武志が壇へ向かった。
彼はマイクのにち、集まった々へ向かって偽りの笑みを浮かべた。
「ご紹介にあずかりました、武志です。本はこの素らしいイベントにお招きいただき――」
そのっぺらな言葉をにした瞬だった。
私はゆっくりとちがり、台の袖からまっすぐ武志の元へ歩いていった。
会の誰もが、何事かと息を呑んだ。
武志も私に気づき、顔を引きつらせた。
「母さん……?」
私は彼のからマイクを奪い取った。
そして静まり返った会へ向かって、はっきりと告げた。
「皆様、お騒がせして申し訳ありません。ですが、この男の話を聞くに、皆様にっていただかなければならない真実があります」
会がざわめいた。
私は台方の巨スクリーンを指さした。
「まずは、会社のを私に流用したこの男の罪かららかにしましょう」
私の言葉を図に、真っだったスクリーンへ証拠が映しされた。
偽造された請求。
自然な領収。
取引先との会と偽って、弓や里と級レストランで事をしていた記録。
会社の座から里の個座へ流れた透なの流れ。
どよめきが、波のように会全体へ広がった。
客席の隅では、弓と里が顔面蒼になっている。
「お母様、これってまずいわよ。
なんで武志さんの正が……」
「静かにしなさい。きっと何かの違いよ。あの女が仕組んだに決まっているわ」