"7年目の地下貯蔵庫" 第11話
清子は1仕事に追われたに邪気だったため、閉作業を葵に任せ、めに奥の部へ戻りました。
主の満作は釜の加減を見ていて、息子の拓也はののベンチに座っていました。
問題は、その息子の拓也でした。
拓也はずっとから葵にいを寄せていました。しかし、その気持ちをうまく伝えられない男でした。の仕事を実に葵のそばをうろつき、いらぬ世話を焼くこともありました。
葵は、そんな拓也をいつも負担にじていました。
主の息子だから、あからさまに突き放すこともできない。
ただ距を置いて避けるしかありませんでした。
葵が消える数から、2のには妙な緊張がっていました。拓也が葵にしつこく気持ちをほのめかし、葵はそのたびに困った顔をしていたそうです。
の族も、その雰囲気を々じていました。
ただ、まさかそんなことで恐ろしい事件が起こるとは、誰も像していなかったのです。
その夜、お客が皆帰り、内に葵と拓也だけが残された、拓也は勇気をしました。
これまで胸に秘めていた言葉を、葵に切りしたのです。
「俺と付きってくれ。俺は本気だ」
しかし葵は、きっぱりと断りました。
気のないと、どうしてそんなことができるのか。
おまけに葵には、叶えるべきがありました。
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弟を最まで支え、母親に当たりの良い部を1つ借りてあげるというです。
葵は拓也にはっきりと線を引きました。
「2度とこんなことは言わないでください」
葵の声は落ち着いていましたが、断固としていました。拓也の気持ちを受け入れることはできないと、回しにせず伝えたのです。
もしかすると葵は、これをにその自然な関係を終わらせたかったのかもしれません。
ちょうど京へこうと考えていた頃でした。
葵はエプロンをし、「もうに帰ります」と言いました。
拒絶された拓也は、理性を失いました。
い抱いていた気持ちを踏みにじられたという悔しさ。
主の息子である自分が、アルバイトの女に振られたという屈辱。
それらが度に込みげたのです。
拓也は葵の腕を乱暴に掴みました。
葵は驚き、そのを振り払いました。そしてをようと背を向けました。
まさにその瞬でした。
逆した拓也は、そばにあったい鈍器をに取りました。
そして、振り返る葵の部を力任せに殴りつけたのです。
たった撃でした。
葵はそのに力なく倒れ込みました。
2度と起きがることはありませんでした。
それは瞬の来事でした。
拓也自も、気づいたには取り返しのつかないことをしていました。
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りに目がくらみ、自分のが何をしているのかすら分かっていなかったのです。
しかし、その瞬ののきが、1のの命と、ある族のすべてを永に壊してしまいました。
内には、釜が煮えくり返る音だけが響いていました。
ぐつぐつ、ぐつぐつ。
まるで何事もなかったかのように。
拓也は、その音のでようやくに返りました。
倒れた葵を見ろし、自分がどんな恐ろしいことをしでかしたのか悟ったのです。
しかし、すでに遅れでした。
葵は息を引き取っていました。
怯えた拓也は、奥の部にいた父親の満作を呼びました。
倒れた葵を見た満作は、そので凍りつきました。
たった1の息子が、を殺したのです。
満作ののには、たった1つの考えしか浮かびませんでした。
どんなを使ってでも、息子を守らなければならない。
、釜ので黙々ときてきた男でした。子ども1を派に育てようと、夜けの眠を削りながらラーメンを作ってきた父親でした。
そんな彼にとって、息子が殺者として捕まることは、世界が崩れるようなことでした。
満作は震えるで倒れた葵を見ろしました。
瞬、を守ってきた正直な男としての良と、が子を守ろうとする父親の本能がぶつかりいました。
しかし結局、父親の本能が勝ってしまいました。
満作は恐ろしい決をしました。
のには、漬物や噌を保管する貯蔵庫がありました。