"夫と義姉の忌まわしい一夜" 第3話
おも見習いよ。」
義母もまた霊子の方だった。
「霊子の言うことは正しいわよ。あの子は昔からしっかりしているから。タヤは自の息子なの。あなた、しっかり支えてあげなきゃだめよ。」
タヤと霊子は異常なほど仲が良かった。毎のように連絡を取りい、週末には 2 きりで買い物や事にかけることも珍しくなかった。
私がし距がすぎるんじゃないとをにすると、決まってりした。
「はあ。ただの姉弟だろ。おが汚いんじゃないのか。俺たちの純粋な姉弟をおみたいな汚れた女の目で図るな。」
そうやって私はいつも黙らされる。が汚い。汚れている。そう言われるのが怖くて、いつしか私は見てみぬふりをするようになっていた。
自分のに蓋をして何もじないように務めた。庭は私にとってらぎの所ではなく、嵐が過ぎるのを待つだけのたい箱になっていた。
そんな々が 5 も続いた。
そうして今私の目のには、その純粋な姉弟とやらを最も醜悪な形で証している 2 がいる。
ストレッチャーのでタヤがうめき声と共に目をけた。その目に私の姿が映った瞬、彼の顔が驚愕と恐怖、そして極度の屈辱で歪むのが分かった。
彼は何かを言おうとをパクパクさせているが、声にならない。
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激しい痛みとそれ以の衝撃で言葉を失っているのだろう。
方の霊子はぐったりと識を失ったまま、きっくりともかない。その顔は蒼で、普段のな表は見るもなかった。
「佐藤さん。」鈴医師が私の肩を掴んだ。その瞳には私への気遣いと医師としての静さが宿っていた。
「ここは俺たちに任せて、君はれた方がいい。精神にきついだろう。気持ちは分かる。」
周りの同僚たちも配そうにこちらを見ている。輩の嵐さんに至っては目に涙を浮かべている。
誰もが私がショックで取り乱すとっているのだろう。夫と義姉の裏切りをこんな最悪の形で目の当たりにしたのだから当然だ。
だが私のは議なほど凪いでいた。の奥底に沈殿していた黒い澱のようなが、この景をにして静かに形を取り始めたのをじる。
しみ。いや違う。絶望。それも違う。これは幕けだ。私のを取り戻すためのい戦いの。
私はゆっくりと鈴医師に向き直ると、彼の目をまっすぐに見つめ返した。そして自分でも驚くほど落ち着いた声ではっきりと告げた。
「いえ、鈴先、ありがとうございます。でも丈夫です。」
私は度言葉を切り、ストレッチャーのの 2 、いや、患者に線を移す。
「護師として当然の勤めを果たします。
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この 2 の担当は私がします。」
私の言葉に鈴医師が息をんだ。周囲のざわめきがさらにきくなる。
タヤの目が信じられないというように絶望に見かれた。なぜ私が担当をれないのか?誰もがそうっただろう。
決まっている。これから始まる最の復讐劇を特等席で見届けるためだ。こので獄の底へと突き落とすために。
私の目に宿るたいに気づいたのか、鈴医師はそれ以何も言わなかった。ただ黙って、私の覚悟を受け入れたようだった。
さあ、台のタイムリミットの始まりだ。まずはこのみっともない結を解いてあげるところから始めなければ。
救急来の処置は異様な緊張に包まれていた。鈴医師が科と産婦科から応援に駆けつけた医師たちと声でしかしで協議をねている。
そのも私はの護師たちと共に淡々とモニターを装着、点滴ルートを確保していく。私のは寸分の狂いもなくいていた。
アルコール綿で消毒し、留置針を準備し、慎に針を刺す。普段と何ら変わらないいつもの業務。
ただその対象が私のをめちゃくちゃにしただという点を除いては。
「佐藤さん、本当に丈夫ですか?」隣で器具の準備をしていた輩の嵐さんが配そうに私の顔を覗き込んできた。
彼女の瞳はに揺れている。
無理もない。自分の夫が、しかもその姉とこんな信じがたい姿で運ばれてきたのだ。