みかん小説
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"鬼母の末路" 第21話

それから

京のも終わりにづき、しずつ音が聞こえ始めた頃。

俺は黒崎の事務所で、あの女のそのの報告を受けていた。

「で、結局あの母親は今どうしているんだ?」

俺が尋ねると、黒崎は元の資料を見ながら、ふっとたい笑みをこぼした。

「全てを失ったお母様は、今、隣県の古くて造アパートにんでいるようだ。残った借を返すために半は差し押さえられ、元に残る現に数万円。活保護も、自分から財産を散財し、内の援助が期待できないという理由で、簡単には通らない状況らしい」

黒崎は枚の写真をテーブルのに滑らせた。

そこには、すっぴんで髪もぼさぼさになり、すっかり老け込んだ母親が、スーパーの裏で廃棄寸の見切り品の野菜を漁っている姿が写っていた。

器具を買うおもなく、気代やガス代も払えないから、毎寒さに震えているそうだ。所のコンビニで夜の清掃アルバイトを始めたらしいが、これまで贅沢昧で体をかしてこなかった齢の体に、真夜労働は堪えるだろうな。ついに体を壊して寝込んでいるらしい」

「そうか」

俺は写真を見つめながら、静かにつぶやいた。

「あの傲だったお母様も、今頃は自分が真由さんや紗英ちゃんに何をしたのか、骨の髄まで理解している頃だろうさ」

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黒崎の言う通りだった。

かつて真由と紗英が震えていた、気ももつかない氷の部

そこで彼女たちが何をべて飢えをしのいでいたのか。

俺には今の母親の活が、に取るように像できた。

暗く、隙の吹き込む畳半のボロアパート。

気は止められ、器具など最初からない。

っぺらい毛布にくるまり、ガタガタと震えながら、母親はさなカセットコンロでお湯を沸かす。

そしてスーパーの見切り品で買った、パサパサの米のにそのお湯をかけるのだ。

おかずなどない。

醤油を滴垂らすことすら贅沢だ。

「寒い……お腹空いた……」

誰もいない部で孤独に震えながら、お湯ご飯をすする母親。

かつてホストクラブで何万円もするシャンパンをけ、「嫁にはお湯で分よ」と笑いばしていたで、今は自分がき延びるために、気を吸っただけのたい飯を必にかき込んでいるのだ。

自分がに敷いた獄を、今度は自分が残りのをかけてわい続ける。

これ以の完璧な因果応報はない。

「同するか、

黒崎が探るような目で俺を見た。

俺は写真を裏返し、きっぱりと首を振った。

「いや、全く。自業自得だ。俺の族を壊そうとした悪魔には、ふさわしい結末だよ」

もはや、あの女に対してりすら湧かない。

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ただ、俺のから永に切り捨てられた、無関係のに過ぎないのだから。

「黒崎、本当にありがとう。おのおかげで真由たちを完全に救いすことができた」

俺がげると、黒崎は「親友の危を救うのは当然だろう」と笑って肩をすくめた。

「それより、今はおたち族のしいだったよな。こんなむさ苦しい事務所に居してるじゃないだろう。真由さんと紗英ちゃんが待ってるぜ」

「ああ、そうだったな」

俺はがり、きく伸びをした。

胸のにあった苦しい塊は、すっかり消えっていた。

ると、の温かな差しが京のを優しく包み込んでいた。

俺はする妻と娘が待つ、俺たちの本当のへと向かって力く歩きした。

「パパ、お帰りなさい」

しいマンションのドアをけた瞬よい温かな空気と共に、元気いっぱいのるい声がび込んできた。

「お、ただいま、紗英」

「パパに向かってジャンプ!」

俺が両を広げると、紗英は満面の笑みでたっと駆け寄り、勢いよく俺の胸にび込んできた。

「うわ、くなったな、紗英。また背が伸びたんじゃないか」

「えへへ。だって毎、お肉とお魚いっぱいべてるもん。あ、今の夜ご飯はね、ママ特製のビーフシチューときなハンバーグだよ」

俺の腕ので無邪気に笑う頬は、ふっくらとして綺麗な桜に染まっていた。

枯れ枝のように細かった腕やにもしっかりと肉がつき、着ているのは真しいピンクらしいワンピースだ。

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