"鬼母の末路" 第12話
母親は級本革ソファのど真んにふんぞり返り、俺たちに座るよう促した。
「さあ、専の先もいらっしゃるなら話はいわね。真由さん、さっさとその婚届に判を押しなさい。それから。あんたの座の通帳と印鑑、それに昨約束したクルーズ旅の百万円の振り込み準備はできてるわね」
まるで自分が世界の王族にでもなったかのような、傲極まりない態度。
隣に座る真由が、恐怖でビクッと肩を震わせた。
だが俺は静だった。
「お袋。そのに、つ確認しておきたいことがあるんだ」
俺は内ポケットから自分の与座の通帳を取りし、テーブルのに置いた。
母親の目が通帳を見た瞬、ぎらりと貪欲なを放つ。
「これまでの、俺が毎振り込んでいた万円。計千百万円。それに加えて、お袋が真由に貸したという百万円。全て事実だな」
「ええ、もちろんよ。千百万円は、私が正当な権利として使わせてもらったわ。百万円は、真由さんの実のを担保に貸してあげたもの。何か問題でもあるの?」
母親は、黒崎という部者がいるでも全く悪びれることなく、堂々と言い放った。
「そうか。おがそのを全額、自分のために使ったとはっきり認めるんだな」
「だからそう言ってるじゃない。何度も言わせないでちょうだい。
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私は親孝として当然の恩恵を受けただけよ。さあ、くその通帳と印鑑を渡しなさい」
母親がを乗りし、テーブルのの通帳にを伸ばそうとした。
その瞬だった。
「お待ちください、お母様」
それまで黙って座っていた黒崎が、く、しかしよく通る声で静止した。
ビクッとを止めた母親が、怪訝そうな顔で黒崎を見る。
「何よ? 専の先だからないけど、親子の話しいにをさないでくれる?」
黒崎はたい微笑を浮かべたまま、元のタブレットを操作し、テーブルのにことりと置いた。
「いえ、私はの代理弁護士として、本は同席させていただいております。さて、ただ今の千百万円の着及び、を担保にした百万円の借用についての発言。確かに録音させていただきました」
「は……弁護士? 録音?」
母親の顔から、すっと血の気が引いていくのが分かった。
「柏義子さん。あなたが真由さんに対してった為は、計の管理でも親孝の受け取りでもありません。れっきとした犯罪為です」
黒崎の言葉が、静かなリビングにたい刃のように突き刺さる。
「な、何を言ってるのよ。親子でのおのやり取りは警察は介入できないのよ。テレビでやってたわ。親族相盗例って言うんでしょう」
必に声を張りげ、最の盾にすがる母親。
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だが黒崎はれむような目で母親を見ろし、ゆっくりとアタッシュケースから分い類の束を取りした。
「ええ、単なる棒ならそうかもしれませんね。しかし、実のを潰すと脅し、借用に無理やりサインさせた為は恐罪。そしてスマートフォンを制に解約させ、部との連絡を断ち、婚を迫る為は罪に該当します。親族相盗例は、これらの犯罪には切適用されません」
恐、。
聞いたこともない法律用語を突きつけられ、母親のがパクパクと魚のように閉する。
「つまり、あなたがってきたのは、実の息子の妻に対する極めて悪質で計画な犯罪だということです。すでに被害届と告訴状の準備は完しており、あとはこれを警察署に提するだけです」
黒崎がテーブルのに叩きつけた「告訴状」という々しい文字を見た瞬、母親の顔は完全な気に変わった。
「う、嘘よ。そんなの、ただのハッタリよ。真由さんが納得していたんだから。それに、そんなことしたら静岡のを本当に潰してやるんだからね」
パニックに陥り、狂ったように叫ぶ母親。
だが俺は、そのれな姿を見て、氷のようにたく言い放った。
「やってみればいいさ。ただし、あのに借があればの話だがな」
その言が、反撃の狼煙だった。
絶対利だと信じて疑わなかった母親の支配のが、今、ガラガラと音をてて崩れろうとしていた。
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