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"鬼母の末路" 第9話

 

「どういうことだ?」

「確かに、単におを盗んだり騙し取ったりしただけなら、親族の特例で刑罰は免除される能性がある。だがな、おの母親が真由さんにやったことは、そんな次元の話じゃない」

黒崎の声に、元検事としての鋭い刃のような響きが混ざった。

「実に取りてにくぞ、と脅して無理やり借用かせた為。これは派な恐罪だ。さらに無理やりスマホを解約させ、婚届にサインさせた為は罪にあたる。親族相盗例という魔法のバリアは、窃盗や詐欺には効いても、恐といった暴力性、脅迫性を伴う犯罪には切適用されないんだよ」

「つまり……」

「つまり、おの母親はただの勘違いした犯罪者だ。この録音データと真由さんの証言があれば、発で豚箱きにできる。警察の刑事課がんでびつく案件だぜ」

その言葉を聞いて、俺の角は自然と吊りがった。

そうか。

あの女の「絶対に捕まらない」という余裕は、ただの無から来る砂の楼閣だったわけだ。

「そういうことだ。すぐに被害届と告訴状の作成に取りかかろう。だがつ問題がある。真由さんのご両親ののことだ。母親が暴して、本当に静岡のに嫌がらせをしかねない。借用自体は法に無効にできるが、ご両親に精神な負担をかけるのは避けたいところだろう」

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黒崎の懸はもっともだった。

真由が最も恐れていたのは、両親への被害なのだ。

だが俺は、ふっと笑みをこぼした。

配ない。その件に関しては、すでにを打つ準備ができている。あの女は俺の秘密を何もらないんだ」

「秘密?」

「ああ。あの女は俺の料が万かそこらで、それを全額振り込んでいるとい込んでいる。だが、ドイツでの俺の本当の役職と収入をらないんだよ」

俺は今回の赴任で得た真実の成果を、黒崎にかした。

俺は向こうで現の自メーカーとの型契約をまとめげ、しい特許も取得した。

その功績で、実は来からヨーロッパ統括の役員に昇することが決まっているんだ。

の俺の個資産は、特別ボーナスも含めて優に億円を超えている。

話の向こうで、黒崎が息をむ音がした。

「お、そんな持ちになってたのか。代は毎カップ麺すすってた、あのが」

族を守るために必だったからな。だから百万程度の借など、今の俺にとっては痛くも痒くもない。今の午に、真由のご両親のが抱えている負債を俺の個資産から全額て替えて、括返済する。ご両親にはでゆっくり説すればいい」

「なるほどな。実が借から解放されれば、おの母親が振りかざしている『取りてにくぞ』という脅しは完全に無になるわけか」

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「その通りだ。質は今このをもって解放される。これであの女が真由を縛りつけていた鎖は、全て々に砕け散る」

俺はロビーの窓から、朝に照らされる京の並みを見つめた。

自分を絶対な支配者だと信じて疑わない、あの傲な母親。

俺が何もらない、ただの操り形だとっているのなら、そのがりごと獄の底へ突き落としてやる。

「黒崎、告訴状の準備、頼めるか。警察汰にするに、俺自であの女の逃げつ残らず塞いで、絶望のどん底をわわせてやりたいんだ」

「任せておけ。そういう容赦のないやり方、嫌いじゃないぜ。完璧な法類を揃えて、すぐにそっちへ送る。いつでも爆撃できるように準備しておいてやるよ」

「助かる。恩に着るよ」

通話を切ると、俺はく息を吐きした。

親子のなど、昨の夜に全て捨てた。

真由と紗英のを狂わせた代償は、滴残らず支払わせる。

俺はがり、静かな取りでする族が待つホテルの部へと戻っていった。

戦いの準備はった。

真由の両親が営む静岡の町

その借は、およそ百万円だった。

俺は真由を隣に座らせ、スピーカーフォンで義父に話をかけた。

事の顛末を聞いた義父は、話の向こうでうめくような声をげて泣き崩れた。

 

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