"浴室の鍵" 第18話
義母はショックで寝込み、誰も寄りつかなくなった古いで、浩司は孤独に借を返すだけの々を送っているとの噂で聞いた。
達也もまた介護士の資格を剥奪された。
義姉からは「あんたのせいで息子のが狂わされた」と逆みの話がかかってきたが、私は「自分の躾をんでください」と言だけ返し、着信拒否にした。
達也は親族から絶縁され、逃げるようにこのをったらしい。
彼らがどうなろうと、もう私には関係のないことだ。
私の戦いは完全に終わったのだ。
それから半。
私と母は浩司のが切届かない静かな辺の町へと引っ越していた。
母の実のは信頼できる産業者を通じ、適正な価格で売却し、まとまった資になった。
それに浩司から容赦なく取りてた慰謝料をわせ、バリアフリーのさな軒を購入したのだ。
塩のりが漂うこの町は気候が温で、ご所のたちも驚くほど温かかった。
「ゆみ子さん、おはよう。お母さん、今も顔がいいね」
「おはようございます。いつもお野菜、ありがとうございます」
庭先で所のと挨拶を交わすたび、私は自分がらしい活を取り戻せたのだと実する。
介護の負担もきく減っていた。
元に残ったおで、今度こそ本当に信頼できるプロの訪問護と介護サービスを利用できるようになったからだ。
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優しく丁寧な女性のヘルパーさんたちが定期に来てくれるおかげで、私の眠は確保され、にも余裕がまれた。
あるよくれた穏やかな午のこと。
私は縁側で向ぼっこをしている母の隣に座り、温かいお茶をんでいた。
くからゆったりとした波の音が聞こえてくる。
「ゆみ子」
に母が私の名を呼んだ。
驚いて顔を向けると、母は私の顔をじっと見つめ、そして子供のように無邪気で優しい微笑みを浮かべた。
認症の症状は完全に治ることはない。
それでもあの獄のような密から救いされて以来、母の顔に張り付いていた怯えは完全に消えっていた。
夜に怯えて起きることもなくなり、折こうして私を娘だと認識し、穏やかに笑いかけてくれるが増えたのだ。
「お母さん、、綺麗だね」
私がそっと母のを握ると、母はしわだらけので私のをぎゅっと握り返してくれた。
「うん、あったかいね」
母のその言葉に、私はわず目がくなった。
もう誰の顔を伺う必もない。
誰かの嫌を取るために自分のを殺す必もない。
私は私の切なを守り抜き、自分自のを取り戻したのだ。
25といういは決して取り戻すことはできないけれど、私が流した涙と、歯をいしばって戦ったあの決断は、違いなく今のこの穏やかな々に繋がっている。
鈴が縁側の軒先でチリンと優しく鳴らした。
私は母の温かい体にそっと寄り添いながら、ゆっくりと目を閉じた。
これからのは誰にも奪わせない。
この静かで優しい波の音と共に、私と母の本当のでのしいが、今静かに始まっていた。
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